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ついに2017年がやってきました。2017年の干支は酉です。中国の伝統文化では、鶏は勤勉で信用を重んじることの象徴とされています。今回の中国メロディーはそんな鶏にまつわる伝統文化と音楽をご紹介しましょう。
時を知らせる鳥
中国では、鶏は昔から馴染みのある偉大な動物とされています。鶏は毎朝、同じ時間に鳴き、新しい一日の始まりを告げます。そんな鶏は、暗闇の中でもまもなく朝が到来することを知らせることができるため、人々から時間を知らせる鳥「知時鳥」と呼ばれました。
携帯はもちろん目覚まし時計さえもない時代には、鶏は毎朝、人々を目覚めさせる任務を担っていました。毎朝、その「コケコッコ」の鳴き声は「夜が明けた!みんな、起きて!早く畑に行こう」と人々を促しているようにも聞こえます。このことから十二支の中でも、鶏は信用を重んじる勤勉な模範の象徴だと言えるでしょう。
聞鶏起舞
中国語には鶏に関する四字熟語がたくさんありますが、そのうち、四字熟語の「聞鶏起舞」の物語は最も有名です。
晋の時代、大志を抱く青年の祖逖(そてき)は、子供時代は勉強嫌いでいたずら好きでしたが、あるときから祖国を他国の侵略から守り、晋王朝を復興するため、友人の劉琨とともにあらゆる努力に明け暮れました。毎朝、明け方の鶏の鳴き声を聞くと、二人は飛び起きて、庭に出て剣術の練習をしました。長い間にわたる努力を経て、二人は文武両道に優れた人材となり、祖逖は鎮西将軍に任じられ、軍隊を率いて中国から他国を追い払い、劉琨も地方行政の最高長官・都督に任じられました。
闘鶏
鶏と鶏が戦う競技「闘鶏」は、古来より中国の民間で広く伝わり、唐の時代まで庶民から皇室や貴族の間でも流行しました。
唐の皇帝・玄宗は毎年の元宵節や清明節、中秋節など祝日になると、いつも大規模な闘鶏競技を行いました。「上の好む所、下之よりも甚だし」と昔から言われており、当時、闘鶏競技は民間でとても流行し、有名詩人の李白も闘鶏競技に陶酔していました。しかし、あまりにも闘鶏に興奮してしまい、試合に参加した時に相手を誤って殺してしまったとさえ言われています。
このことの真偽は定かではありませんが、闘鶏はその時代から既に勇気と任侠精神を象徴する競技となっていたことは間違いありません。
番組の中でお送りした曲
1曲目 劳动最光荣(勤労は一番の栄誉)
この歌はアニメ映画「小猫钓鱼(子猫が釣をする)」の主題歌で、子供たちに働くことを愛し、生活を愛することを啓発する曲です。
歌詞:
太陽の光はきらきらと輝いている
雄鶏が三回鳴いて 朝を告げた
花は目覚め 鳥は化粧に忙しい
カササギが新しい部屋を建て
ミツバチが蜂蜜を取る
幸せな暮らしはどこから来るのだろう?
自分で働いて作るものだ
2曲目 金鶏報曉(雄鶏が朝を告げる)
チャルメラの曲「金鶏報曉(雄鶏が朝を告げる)」です。曲は雄鶏が鳴いて、朝を告げた場面を描いています。暗闇はすぐに過ぎ去り,夜明けはまもなく訪れるという意味が込められています。
3曲目 晨(早朝)
歌詞:
早朝 雄鶏が鳴く
窓を開けて 明け方の陽の光を迎える
朝露がきらきらと輝いている
今日は麗らかな春の日
嬉しくて自転車に乗って走る
みんな早く起きて
素晴らしい日々を大切にしよう
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