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間もなく今年も終わり、新たな一年が始まります。今年は中国ロック音楽に携わる人々にとっては特別な意義がある年でした。30年前の1986年、ツイ・ジェンが北京労働競技場で情熱あふれる「一無所有(俺には何もない)」という歌を歌い、これは中国ロック誕生の瞬間だとされています。それからの30年、中国ロックのアーティストはひたむきに音楽の夢を抱き、「無地自容」、「鐘鼓楼」などロック史に名を残す素晴しい作品を作りました。今回の中国メロディーは引き続き、中国のロック音楽をご紹介しましょう。
赤い布切れ
1990年代の初め、北京の街角でビートルズを真似て髪を伸ばし、サングラスをかけた若者の姿がよく見られました。街中のあちらこちらではテープレコーダーから香港、台湾のポップス音楽が流れ、ツイ・ジェンなどの中国ロック歌手の音楽も若者の間で流行っていました。
当時、ツイ・ジェンのアルバム「解決」の中の「一塊紅布(赤い布切れ)」という歌を聴いた瞬間の衝撃は今でも忘れられません。いかなる言葉もこの作品を評価するには足りないと痛感したほどです。
ロック新時代
ツイ・ジェンがリーダーシップをとる90年代初め、中国のロック音楽界では1000近くものバンドが活動していました。その中でも、黒豹、唐朝などのロックバンドは当時、大きな影響力を持っていました。例えば、黒豹が初めてリリースしたアルバム「黒豹」は当時、中国で最も売れたアルバムとなり、これは中国ロック音楽界で新時代を画する意義がありました。
中国ロックの頂点
1994年12月17日は中国ロック音楽史において特別な意義を持つ日です。この日にロック歌手・張楚、竇唯、何勇3人による「魔岩三傑」は香港の紅堪競技場で「中国ロックの勢い」というコンサートを行いました。香港は「娯楽至死(何でも死ぬまで楽しみ終わる)という社会で、ロック音楽に適していないと言われていました。しかし、「魔岩三傑」の反発と情熱に溢れるロック音楽は香港の観客の情熱に火をつけ、多くの観客は舞台上の歌手たちに触発され、興奮して上着を脱ぎ、「魔岩三傑」と共に歌ったり踊ったりしてロックがもたらす時間を過ごしました。このコンサートは中国ロック音楽の頂点を代表したものと言えるでしょう。
番組の中でお送りした曲
1曲目~ 一塊紅布(赤い布切れ)
歌詞:
ある日あなたは赤い布で俺の目を覆い
空は真っ赤に覆われた
「何が見える?」と聞くから
「幸せが見える」と答える
それはとても心地よく
住む家の無い事も忘れる
2曲目~ 无地自容(穴があったら入りたい)
歌词:
人ごみの中で君と俺が
出会い 知り合い 磨き合う
人ごみの中で君と俺が
真面目に 笑顔になる
何も言わなくても 自分が分かる
君と俺がいったい何をしたいのか
気にする必要はない 悲しくない
いつか 君が分ってくれる
3曲目~ 鐘鼓楼(鐘楼と鼓楼)
歌詞:
俺の家は二環路の裏側にあり
ここの人々は暇で
いつも世間話をしている
自転車が落葉を踏んで
夕日は西に沈んでいた
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