ロシアとアメリカは9日、シリアの停戦合意、人道主義支援、シリア問題の政治的な解決などについて「シリア国内での停戦合意の実施と継続のため、双方は行動を強化する方針だ」という共同声明を発表しました。

　ロシア外務省は同日、公式サイトを通じて声明を明らかにしました。両国はシリア停戦合意に関する約束を再び強調し、合意の実施のために以下の5つの措置を提出しました。

　1、 アレッポ、東グータ、ラタキア県をはじめとする各地区で停戦合意を守ること。

　2、 一般市民、民間施設、医療施設などに対する攻撃を中止すること。

　3、 住宅地や停戦合意の関連組織が集中する地区に対する空襲を最大限に控えること。

　4、 各国は「イスラム国」と「ヌスラ戦線」などのテロ組織への支援提供の禁止と、テロリストのシリア国境地帯からの侵入防止に努めるよう呼びかけること。

　5、 ロシアとアメリカは「イスラム国」と「ヌスラ戦線」の支配地域に対する行動をとること。

　声明では、各側は人道主義支援を持続的かつ迅速にシリアに届け、特に武装組織に囲まれた地区や、辺境地域などへの到達を確保しなければならないとしています。これに合わせる形で、国境地帯の輸送ルートが、食品、医薬品のほか、国連の許可する人道主義支援物資に対して開放されるということです。（殷、謙）