＜輸入博＞仏商工業界、大統領の訪中で貿易拡大を期待

　習近平国家主席の招きに応じて4日から6日にかけて中国を公式訪問しているフランスのマクロン大統領は、主賓国の首脳として5日、上海で第2回中国国際輸入博覧会の開幕式に出席しました。

　フランスの商工業界は、大統領の2回目の訪中で、中国との貿易拡大を期待しています。

　1990年代に北京で代表事務所を開設したイル・ド・フランス商工会議所のディディエ・クリング会長は、「数カ月前に中国の国家主席がフランスを訪問し、フランス大統領が今、2回目の中国訪問をしている。これは大きなシグナルであり、中国の大切さが現れている。大統領の訪中で、両国の経済や貿易の往来が進み、文化、人材育成などの協力推進も期待される」と述べました。

　エクス・アン・プロヴァンスビジネスプロモーションの責任者フィリップ・ステファニニ氏は、「マルセイユで、中国企業との協力によるフランス最大のシリカの生産工場の開設を目指しており、海底の光ファイバーケーブルの敷設など、デジタル経済分野の協力も期待している」と述べました。

　中国市場で大きな利益を上げたLVMHグループのマーク・アントワーヌ・ジャメ事務総長は、「中国は国際社会に欠かせないパートナーとなった。フランスが今回の輸入博の主賓国として招かれたことは、信頼と相互尊重に基づいた両国関係の良さが示されている」としました。

　船舶用エンジンを製造しているボードゥアン社のエマニュエル・テリエ副社長は、「大統領による中国との関係推進で、フランス企業の契約が増えることを期待している」との希望を示しました

　マクロン大統領は今回、中国を訪問する前に王毅国務委員兼外相と会談し「経済、貿易、農業、金融、原子力発電、文化などで中国との全面的な戦略パートナーシップを新しい段階へ推進していく」との姿勢を示していました。（ジョウ、森）