北京
PM2.577
23/19
G20大阪サミットに出席している習近平国家主席は28日、「手を携えて共に進み、力を合わせて質の高い世界経済を構築」と題する談話を発表しました。
この中で習主席は下記のように提案しました。
第一、改革とイノベーションを堅持し、成長の原動力を掘り起こす。われわれは構造性改革の推進に力を入れ、デジタル経済の発展やコネクティビティの促進、社会保障措置の改善などを通じて質の高い発展の実現に努めていく。有利な市場環境を整え、イノベーションへの尊重・保護・推奨を重視し、その国際協力を提唱しなければならない。
第二、時代と共に前進して、グローバル・ガバナンスを改善していく。われわれは、多国間貿易体制を強化し、WTO(世界貿易機関)が「市場を開放し、発展を促進する」という宗旨をより効果的に果たせるように必要な改革を行なければならない。金融安全ネットワーク資源を確保し、国際金融構造をより合理化する。気候変動に対応するための『パリ協定』を着実に実行して、エネルギー・ガバナンスや環境ガバナンス、デジタル・ガバナンスを改善していく。
第三、困難に果敢に立ち向かい、発展のネックを突破する。中国が「一帯一路」イニシアティブを提唱した目的は、より多くのリソースを動員し、コネクティビティという絆を固め、成長の原動力をリリースし、市場間の連結を実現して、より多くの国と地域が経済グローバル化に融合するためである。G20は今後も発展をマクロ調整の最優先順位に位置づけ、発展への投入を増やさなければならない。
第四、パートナー精神を堅持し、意見の齟齬に善処する。G20のメンバーはそれぞれの発展段階に来ているため、相互尊重・相互信頼の態度をもって平等に協商し、大同を求め小異を残し、齟齬をコントロールして、コンセンサスを拡大していかなければならない。
一方で、習主席は、中国の経済運営について、「中国経済は穏やかな成長を遂げつつ好調を見せている。今後も一連の重要な措置を講じ、対外開放の新局面を形成させ、質の高い発展の推進に努めていく」と強調し、具体策について次のように説明しました。
第一、さらに市場を開放する。われわれは間もなく2019年版の外資参入ネガティブリストを発布し、農業・鉱物採掘業・製造業・サービス業での開放をさらに拡大していく方針だ。また、6つの自由貿易試験区を新たに設置し、上海自由貿易試験区新エリアを増設するとともに、海南自由貿易港建設への模索を加速していく。
第二、主動的に輸入を拡大する。われわれは今後も自主的に関税レベルを引き下げ、非関税貿易障壁の撤廃に努め、輸入の段取りにおける制度上のコストを大幅に削減していく。また、第2回中国国際輸入博覧会を成功裏に行う。
第三、商環境を持続的に改善していく。われわれは来年1月1日に新たな外商投資法律制度を実施し、知的財産権侵害での懲罰的賠償制度を導入し、民事司法保護と刑事保護にさらに力を入れ、知的財産権保護の水準を高めていく。
第四、平等な待遇を全面的に実施する。われわれは外資参入ネガティブリスト以外の制限を全面的に取り消すことになる。参入後の段階では、中国国内で登録された各種類の企業に対し平等な待遇を与え、健全な外資企業通報メカニズムを確立していく。
第五、経済貿易交渉を大いに推進していく。われわれは東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の早期達成に向けた交渉を推進し、中国・欧州間の投資協定の締結に向けた交渉を加速し、中日韓自由貿易協定をめぐる交渉を加速していく。(ミン・イヒョウ 星)