北京
PM2.577
23/19
世界保健機関(WHO)の年次総会である第72回世界保健総会が、スイスのジュネーブで現地時間20日に始まりました。今年のテーマは「プライマリ・ヘルス・ケア(PHC)(※1)からユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)(※2)と持続可能な開発目標の達成を目指して」です。開幕当日、中国を含む5カ国は、このテーマをめぐる分科会を共同で実施しました。中国国家衛生健康委員会の馬暁偉主任はその中で基調演説を行い、中国が実行してきたプライマリ・ヘルス・ケアの経験などを紹介しました。
馬主任は「プライマリ・ヘルス・ケアは、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジを実現する最良の道で、経済社会の持続可能な成長のための基礎的な条件でもある」と述べました。
その上で、「わが国では、新中国の成立以来、基本医療衛生サービス網の充実化に力をいれてきた。第一線の医師の養成と愛国衛生運動に力を入れるなどして、1970年代には農村部をカバーする初歩的な医療衛生保健網と農村部の医療協力制度が整備された」として、自国の国情に合ったプライマリ・ヘルス・ケアの発展の道を紹介しました。
馬主任はまた、「改革開放政策の実施後は、プライマリ・ヘルス・ケア関連のサービス強化に努め、都市部住民の医療を保障するセーフティネットが築かれた」と述べました。
さらに、この分野に関する主な経験として、国民を中心に考え、すべての政策に「健康」の要素を取り入れるという高度な政治的約束や、国民の満足という基準を堅持しながら多様化する健康ニーズを満たしてきたことなど、4つの例を紹介しました。
第72回世界保健総会には10以上の国と国際組織からの代表約200人が参加し、世界保健機関(WHO)、カザフスタン、エチオピア、ロシアなどの代表が発言を行いました。(朱、謙)
※1プライマリ・ヘルス・ケア(PHC)
WHOの説明によると、人々が保健医療システムに最初に繋がる場のこと。包括的で、アクセスしやすく、地域に根ざした、個人の生涯にわたる保健ニーズを満たすケアを指す。
※2ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)
WHOが提唱する「すべての人が適切な予防、治療、リハビリなどの保健医療サービスを、必要なときに支払い可能な費用で受けられる状態」