北京
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習近平国家主席は17日午前、2018年アジア太平洋経済協力会議(APEC)CEOサミットで基調講演を行い、世界経済の発展の正しい方向性をいかに掌握し、国際社会の効果的なガバナンスを成し遂げて行くかについて中国側の主張を訴えました。
習主席は、この講演で「開放、発展、包摂、革新、規則という大原則を維持し、旗幟鮮明に保護主義と一国主義に反対し、世界貿易機関(WTO)を中心とする多国間貿易体制を維持し、経済のグローバル化をより開放、包摂、互恵、均衡、共栄の方向に導くべきだ」と述べ、「中国は、自国の発展を実現する中で、世界各国の共同繁栄により良く貢献して行く。『一帯一路』の共同構築は、中国と世界がチャンスを共有し、共に発展をはかる最良の選択だ」と強調しました。
また、習主席は、「現在、経済のグローバル化がますます進んでいるが、保護貿易主義と一国主義が世界経済の発展に影を落としている。各国の依存関係がますます緊密になっている今、まず開放の原則を堅持し、発展空間の拡大という方向性を維持しなければならない」と述べました。
習主席は続けて、「先進国は公的開発援助の約束を履行し、多くの発展途上国への支援を増やすべきだ。この星には200以上の国と地域、2500以上の民族、70億以上の人口があり、全く同じ発展の道を歩むのは不可能だ。だが、このような違いがコミュニケーションの障害になるべきではなく、対立の理由にもなってはならない」と指摘しました。
習主席は、また、「イノベーションの原則を堅持し、成長の源を切り開く必要がある。すべての国は、独自の努力と国際協力を通じて技術革新から利益を受けとる権利を持っている。科学技術の革新は、ごく一部の人が利益を稼ぐだけのツールになってはならない」と強調しました。
習主席は、「二つの世界大戦の痛ましい教訓を汲み取り、世界各国は国連を主体とする国際通貨基金(IMF)、世界銀行、WTOなどを含むグローバル・ガバナンス体制を築き上げてきた。この枠組みは完璧なものではないが、人類社会の発展の重要な一歩となり、これまでの数十年にわたる世界の平和と発展における重要な役割を果たしている。だが、世界経済ガバナンス体制を公正かつ有効な存在とする為には、時代の移り変わりに追いついていかなければならない」と述べました。
そして、習主席は、中国の40年の改革開放の歩みを振り返り、「改革と開放こそが中国を発展させて行く。将来に向けて、中国は、更に責任感を意識し、より開放的で包摂的な胸襟で、そしてより高質な成長で、自らの発展を実現するのと同時に、世界のすべての国の繁栄により大きく貢献して行きたい」と強調しました。
また最後に、習主席は、アジア太平洋地区のビジネス界の人々に向け、「来年4月に北京で開かれる第2回『一帯一路』国際協力サミットフォーラムならびに第2回中国国際輸入博覧会への参加を歓迎したい」と呼びかけました。(任春生、む)