北京
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中国とシンガポールの3つ目の政府間協力事業である、重慶を中心とした戦略的相互連結への開発を始めてから3年が経ち、効果が現れつつあります。貿易の新たなルートが築かれ、「一帯一路」構想との結びつきがひとまず形成されており、内陸都市の開放が加速すると共に、東南アジア諸国連合(ASEAN)そして世界各国による中国西部への進出ルートが切り開かれました。
この事業で、中国西部の直轄市である重慶市を中心に、広西チワン族自治区や貴州省、甘粛省を重要な拠点として、地方政府とシンガポールなどのASEAN諸国との国際協力を通じて、「一帯一路」に繋がる貿易の新たなルートが形成されました。南側は貴州省などを経由して広西チワン族自治区の北部湾など海陸両方の貿易港に至り、そこからASEANの主な物流拠点に達し、さらに南アジアや中東、オーストラリアなどへも広がっていきます。また北側は、重慶市や甘粛省蘭州市などでヨーロッパ行きの貨物列車に接続し、中央アジアや南アジア、ヨーロッパへと繋がっていくものです。
現在、北部湾と西部の6つの省・市を結ぶ8本の陸海連絡鉄道路線が開通しており、先月26日現在でコンテナの輸送台数は4万台以上になっています。
さらにこの事業は、金融サービスや航空産業、交通や物流、情報通信などにも及んでおり、今年8月までに中国とシンガポールの企業同士でこれらの分野で総額214億ドルに及ぶ118件の事業協定を結びました。中国西部の都市とASEAN諸国の経済的な往来が日増しに緊密になっています。(洋、森)