北京
PM2.577
23/19
現地時間4日、ペンス米副大統領がワシントンのあるシンクタンクで講演し、中国の国内外の政策に対し事実無根の非難を繰り広げ、中国が米国の内政と選挙に干渉しているとの中傷を行った。外交部はこれに対し、ペンス氏の談話がこじつけ且つでたらめで根拠のないものだとして「断固たる抗議」を行った。
ポンペオ米国務長官が8日に訪中を予定しているこのタイミングで、ホワイトハウスはなぜまた中国を貶める「総集編」を組んでくるのだろうか。米国は一貫して、高官を派遣しつつ、中国に対する全方位的な非難を行うという、「ムチで飴に呼びかける」方法を使い、経済的好条件を求め、それをネタに米国内の政治的加点を得ようとする態度を続けている。
ペンス氏が今回の講演で中国を全面攻撃する姿勢を見せているのは、その裏に米国の内政と選挙における利益に着眼したもので、選挙戦を前に「スケープゴート」を探す焦燥と緊迫感を映し出している。米国の一部のメディア、シンクタンクやネットユーザーが指摘するように、米国政府は今、国内における「ロシアゲート」への調査に対する関心を逸らし、「中国カード」を切り、中国に強気を示すことで票田を耕すと同時に、圧力をエスカレートさせることで、中国を屈服させようとしているのである。
一方、中国は他国の内政に興味もなければ、それに干渉している暇もない。中国は互いに内政に干渉しないという外交原則を堅持しているほか、3000万を超える人々がなお貧困からの脱脚を待ち望んでいる段階にあり、多くの発展計画も未だに実現しておらず、他国の内政にまで容喙している暇は一ミリたりともないのである。この点においては、ニールセン米国土安保長官までもが最近公の場において「今のところ中国が2018年の中間選挙の結果に影響しようとしている証拠は無い」と述べており、CNN、ロイター等の米国および国際メディアもまた、米側の指摘には根拠がないと指摘している。
先頃、米国家安全委員会(NSA)のアジア上級部長を務めたブルッキングス研究所のジェフリー・ベイダーシニアフェローがインタビューに答えた際、研究所が発表したばかりの中米関係観察レポートを引用し、「トランプ政権がこのまま独断専行を続け、中国との間におけるコンタクトと協力により発展を進める関係を断ち切るのであれば、米国にネガティブな影響を及ぼすことになると警告を行った。そして、キッシンジャー元国務長官もまた、米国の指導者に対し、今は根本的国益とは何かをはっきりと捉えるべき時であり、中米両国に存在する紛争に眼を塞がれ、問題を捉える角度を誤るべきではないとの忠告を行なっている。
米政府の対中政策が如何なる調整を経ようとも、中国の「衝突せず、対抗せず、尊重しあい、協力共栄を目指す」対米政策は一貫して明確なものだ。キッシンジャー氏は嘗てトランプ氏に対し、「中国の歴史と文化を知る者をブレーンにし、米中間の連絡役として立てるべきだ」と進言したというが、ペンス氏の講演内容から見えてきたのは、米国の現政権がそのような存在を欠いている現状だ。米政府は多くの先立らの声に耳を傾けていくべきときに差し掛かってはいまいか。世界一の強国である米国も、他国への理解、傾聴、尊重がなければ、真に偉大な国家たり得ないのだから。(CRI論説員 盛玉紅)