【CRI時評】 “制裁中毒” の米国に EUが反旗

2018-08-27 21:20  CRI

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 「6月の空は子供の顔」。大西洋を挟む同盟であるアメリカとヨーロッパの関係は、中国のこの言い伝えのように目まぐるしく変化している。

 両者の関係に緊張をもたらしたきっかけは、イランへの制裁である。今月7日、米国は金融、自動車、金属、鉱産物などエネルギー以外の分野でイランへの制裁を再開し、そして11月5日にはエネルギーや海上輸送といった分野で第2弾の制裁を行う予定である。米国務省は今月16日にイラン担当のグループを発足させ、ブライアン・フック政策企画本部長が、各国に対し11月4日までにイラン産原油の輸入を完全に停止するよう求めた。応じない場合は別途制裁を実施するとのことである。

 この措置は、国内法による一方的な制裁であり、また「ロングアーム」という策で、イランに最大限に圧力を加えて中東を完全に配下に収めようとするものである。このために、同盟国も含めすべての国や地域に対してイランとの取引を禁止する。欧州連合(EU)は経済やエネルギーの面で、ロシアやイランとかねてから緊密に連携しているため、EUはエネルギーについて厳しい状況にさらされそうである。

 EUは23日、イランの経済成長を支援するため1800万ユーロを提供すると発表した。これは米国の制裁によるマイナス分を解消し、2015年に成立した核合意を救済するものである。またドイツのハイコ・マース外務大臣は、経済紙「ハンデルスブラット」で、ヨーロッパと米国とのパートナー関係の見直しを目指し、米国抜きの決済システムを設けたいとコメントしている。

 EU側の不満理由は、米国が一方的にイランの核合意を離脱したためだけでなく、トランプ政権が発足してから取り続けている「アメリカ・ファースト」や一連の単独主義政策により、貿易政策、北大西洋条約機構(NATO)の体制、欧州統合、難民や移民政策、そしてグローバルガバナンスなどの面で米国との対立が拡大しているからである。

 欧州理事会のトゥスク議長は皮肉を込めて「米国みたいな友人がいるから敵はもう不要」と言う。またドイツのメルケル首相が先ごろロシアのプーチン大統領と会談したことに対し、ドイツのメディアは 「ロシアを近づけてくれたトランプ大統領に感謝」などと評している。

 大西洋を挟んだヨーロッパと米国は70年近く同盟を維持しており、いわゆる共通の価値観があることを栄誉にしていた。しかし今は、米国政府は国際関係をつぶし合いとみなし、盟友・ヨーロッパの意見を軽視し利益をないがしろにしている。こうした対等でも平等でもない付き合い方で、両者の溝が深まりつつある。

 先月中旬にベルギーのブリュッセルで行われたNATO首脳会議の前に、トランプ大統領から数々の非難を受けたトゥスク議長は「米国よ、同盟国を尊重してほしい。どうせ、そう多くないから」と述べた。EUは今、イランへの1800万ユーロ提供といった形で反撃への一歩を踏み出しており、大西洋の同盟関係が揺らぎ始めている。制裁中毒に陥った米国は、いずれすべての同盟国を失い、完全な孤立へと落ちてゆくであろう。(国際鋭評コメンテーター)

 

 

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