北京
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国務委員を兼任する王毅外交部長は30日、イギリスのハント外相と共に第9回中国・イギリス戦略対話を行い、会談後は共同記者会見に臨みました。王毅外交部長は記者会見で「双方は、両国関係の戦略的内容をさらに充実させ、引き上げていく必要があることや、『一帯一路』建設をめぐって実務的な協力のクオリティとスピードアップを推進することで合意した」と述べました。
この日の戦略対話の中で双方は、両国関係の戦略性、実務性、グローバル性と包摂性を引き上げ、ハイレベルの交流の勢いを維持し、両国関係の政治的なリードを強化して、経済・金融、人的面と文化面および安全保障などの分野の対話の開催にさらに力を入れることで合意しました。また、世界の自由貿易体制の維持などの問題について意見交換を行いました。
王外交部長はイギリスとの関係について「ここ数年、両国関係は安定的な発展を見せ続けている。イギリスがさらに勇気を持って『一帯一路』建設の国際協力へ参加することを歓迎する。また、原子力発電、金融、イノベーションなどの分野での協力を推進し、人工知能(AI)、グリーンエネルギー、デジタルエコノミックスなどの新しい産業と新しい業態での協力を拡大していきたい」と述べました。
また「今の情勢下で、両国は安保理常任理事国として、関連の責任と義務を担い、多国間主義のプロセスと、世界自由貿易体制および世界貿易機関(WTO)のルールを維持し、一国主義と保護貿易主義に反対するという意見を明確に表明しなければならない。双方は、国際問題と地域問題の政治的手段による解決を促し、手を携えてユーラシア大陸の共同発展を促進し、グローバルガバナンスシステムの改革を完備させ、新型国際関係の形成を促し、人類の運命共同体を築く必要がある」と指摘しました。
さらに、中米の貿易摩擦問題について「中米の貿易がアンバランスになっている問題の主要な責任は中国にはない。アメリカの貿易赤字問題の根本的な理由はアメリカ自体にある。黒字か赤字かは、物事の是非を判断する基準ではない。実際、アメリカはこれまでずっと中国との貿易関係から多くの利益を受けてきた。例えば、大量の安価な資源と商品を受け取り、国内の消費者に福利をもたらすることで、強い通貨を持つアメリカ市場の地位を支えている。アメリカ側の『損をした』という物言いは本当に理解しがたいものだ」と指摘しました。
一方、ハント外相は「外相への就任以降、ヨーロッパを除くと、中国が初めて訪れた国になった。中国との関係がイギリスにとって非常に重要であるためだ。毎年の両国間の貿易額は700億ポンドだ。去年、中国への輸出額は32%増加した。我々は貿易関係にとどまらず、国連安保理、シリア問題や世界貿易機関などの場でも協力している」と述べた後、中国との意思疎通をさらに強化し、各種の課題に共同で対応し、多国間主義と国際秩序を維持していく」と語りました。(任春生、謙)