【CRI時評】BRICS諸国が多国間貿易体制の守り手に

2018-07-26 18:01  CRI

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 3日間にわたるBRICS首脳会議が現地時間の25日から南アフリカのヨハネスブルグで行われています。ロイター通信はこの日、「トランプ米大統領による貿易戦争の脅威が、BRICS諸国に新たな意義を生む」と題した記事の中で、「BRICS5カ国の去年の国内総生産(GDP)は17兆ドルに達した。欧州連合(EU)のGDPは、それに比べると見劣りする。トランプ米大統領による関税引き上げの行為は、世界規模の貿易戦争を引き起こす可能性があるが、BRICS諸国の首脳らは手を携えて多国間主義を守っていくだろう。世界貿易を揺るがす情勢が、BRICSの活性化につながる可能性もある」と分析しています。

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 さて、この西側メディアの推測は的中したと言えるでしょう。第4次工業革命のデジタル経済がもたらしたチャンスに恵まれると同時に、米国が引き起こした貿易紛争に直面したBRICS諸国の選択は一致しました。

 BRICS諸国の首脳らはこの日行われた商工フォーラムで演説し、第4次工業革命というチャンスを掴み、BRICS諸国内部の貿易と投資を拡大し、アフリカ大陸の自由貿易を推進することで経済成長を促し、人々に福祉をもたらしていくと示しました。中国の習近平国家主席は、「BRICS諸国は開放型の世界経済を建設し、一国主義と保護主義に断固として反対し、貿易と投資の自由化と利便化を促進していかなければならない。経済グローバル化の、より開放的で包括的な、多くの人々に恩恵をもたらす、バランスの取れた共栄の方向に向けた発展をリードしていくべきだ」と強調しました。

 今回の輪番議長国である南アフリカは「BRICSインアフリカ:第4次工業革命による包括的な成長と共同繁栄の協力実現」を今回の首脳会議のテーマとしています。これは新しい概念ではありませんが、ここ数年、新興経済体が成功させてきた発展経験の延長にあるもので、アフリカ的要素が鮮明に取り入れられています。

 ここ数年、貧富の差や地域の差が大きくなりつつあり、反グローバリズムと貿易保護主義が台頭しています。先進国も発展途上国も、包括的成長が推進されなければ、経済の欠陥と社会的矛盾は更に顕著になるのだと気付きました。世界経済フォーラムは「2017年包括的成長と発展に関する報告」の中で、早急に経済成長様式と評価方法を調整しなければ、多くの国が経済成長と社会の平等化を共に実現させるチャンスを失っていくだろうと警告しています。

 世界全体が「包括的成長」を実現させる上での、積極的な実践者および重要な貢献者として、中国は「イノベーション・協調・グリーン・開放・共有」を国の発展理念に持ち、国民を中心に据え、全局面に深く関わる変革を行うことで、5年間で累計6800万人の貧困人口を減少させるという、貧困撲滅史上の最良の成績を収めました。

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 また、「一帯一路」構想をはじめとする多国間・二国間の経済文化協力、特に去年の夏季ダボスフォーラムやアモイで開かれた第9回BRICS首脳会合などを通じて、世界の商工業界に「包括的成長」を提唱し、「開放・包括・協力・共栄」のBRICS精神を改めて強調するとともに、世界人類の生活レベル向上や、世界の包括的成長のために重要な貢献をしてきました。

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 アモイから、そしてヨハネスブルグへ。南アフリカは中国の発展の経験や、新興5カ国(BRICS)の協力の経験を参考にしています。南アフリカはBRICS首脳会議を、アフリカから世界に向けて開放するためのプラットフォームとして、また、アフリカがBRICSと協力するためのプラットフォームとして活用しています。

 サミットの期間中、南アフリカ政府とビジネス界の代表らはインフラ整備の加速化と自由貿易の推進を通じてIT、ビッグデータ、人工知能(AI)が発展する第4次工業革命に平等に関与し、発展の成果を共有できることへの期待を示しています。

 習主席はBRICS国家商工フォーラムの席上で、「新興国と発展途上国の世界経済成長への貢献度は80%に上っている。これらの国々の経済規模は世界の40%近くを占めており、10年後に50%を占めることになる見通しだ。発展実現への強い願いと緊迫感から、BRICS諸国は発展トレンドの維持を望んでいる。これは、中国が提出した『包括的な成長と共同繁栄の協力の実現』のためにも、必ず通らねばならない道だ」と指摘しました。

 現在、「包括的な成長」について、多くの国がコンセンサスに至っています。しかし、それを実行に移すことは大変に困難です。短期的な利益、局所的な利益から離れた、長期的な視野と強力な意思決定能力が必要です。近年、保護貿易主義が台頭している背景下で、逆戻りの現象が時折、生じています。世界経済フォーラムの報告によりますと、包摂性発展指数を計算する103カ国のうち、51%の国々が、5年間で得点が下落していることが分かりました。

 中国のことわざには、「百里を行く者は九十を半ばとす」とあります。物事は最終段階に近づくほど難しくなるものですから、最後まで気を抜かずに取り組む必要があります。BRICS首脳会議の期間中、BRICS諸国は投資と保護貿易主義に反対する立場や、協力を強めつつ課題に対応していきたいとの願いを示しました。

 自らの運命と発展のペースを把握することが、BRICS諸国の共通認識です。包括か排斥か。多国主義か一国主義か。近年行われてきたBRICS首脳会議のコンセンサスである、BRICS開発銀行、「一帯一路」構想、BRICS新工業革命パートナー関係などを基に進められている各協力、その中に、正しい答えはあります。

 「CRI時評」論説委員:王姍姍 (翻訳:藍、殷、謙)

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