北京
PM2.577
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吉林省にある長春長生生物科技有限責任公司が引き起こした狂犬病ワクチンデータ改ざん事件が中国社会を揺るがしています。この企業は、昨年10月にも不正問題が指摘されていながら、その後一年にも満たない間に、再び由々しい違反事件を起こしたことから、現在操業停止命令を受け、現在国務院対策チームによる立ち入り調査が行われています。一方、警察当局は主な容疑者の身柄を拘束し、取り調べを行っています。
アフリカ諸国で外遊中の習近平中国共産党中央総書記兼国家主席、中央軍事委員会主席は、「直ちに何が起こっていたのかを明らかにし、厳しく問責し、法に照らして厳重に処理せよ」との指示を行い、「人民大衆の身体と健康を最優先し、中国のワクチン管理体制を整備し、安全管理のボトムラインを何としても守っていかなければならない」と強調しています。
また、李克強首相も国務院に対し直ちに調査チームを派遣し、同社のワクチン製造と販売などに関するすべてのプロセスに関し速やかに徹底調査を行い、早急に真相を突き止め、厳重に処罰を加えるよう求めました。
近年、中国は厳格なワクチンの安全標準と生産モニタリングシステムの構築を進めており、2011年、2014年には、二度にわたり、世界保健機関(WTO)のワクチン国家モニタリングシステムの評定に合格していましたが、今回のデータ改ざん事件は、薬品業界の管理監督の現状に厳しい問いを投げかけています。
この事件を受け、国家薬品監督局では、今後すべてのワクチン製造企業に対し抜き打ち検査を実施し、違法行為を厳しく取り締まっていくとしています。(Yan、む)