北京
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浙江省は、面積は中国全体のわずか1.1%ですが、去年の貿易規模は各省クラス行政区で4番目となっています。ここ数年、地元企業による外国企業の買収案件が年間100件以上あり、国際社会にも注目されています。貿易については改革開放からずっと先頭を走ってきましたが、開放の面でもトップに立ちました。その原動力は何でしょうか。15年前、ここで共産党委員会書記を務めていた習近平氏が、今後の発展に向けて8つの優位性をとりまとめ、8つの措置を講じる『八八戦略』を打ち出しました。これが発展をもたらしたと見られています。
浙江省は長江経済帯の南端に位置し、安徽省、江蘇省、上海市と共に長江デルタ都市圏を構成しています。米国の大西洋沿岸、ヨーロッパ北西部などとともに世界6大都市圏の一つと称されています。
2003年、習氏は「八八戦略」の中で、「地理的優位性を活かして上海や長江デルタとの協力や交流に積極的に加わり、国内外への開放レベルを引き上げるように」と求めました。
この「八八戦略」を実行する上で、港は重要な場となります。習氏は寧波や舟山などで港を4回にわたって訪れ、この両地域の統合を目指しました。「浙江省がこれまで急成長して来たのは、港湾建設に起因している。今後もやはり港に頼らなければならない。港湾建設の最大の狙いは寧波と舟山の統合だ」と指摘しました。
去年、この寧波・舟山港における貨物取扱量は10億トン以上に達し、世界でもトップクラスとなっています。
浙江省の貿易規模は去年末現在、中国で4番目となり、また世界のトップ500社のうち179社が浙江省に拠点を設けています。省内の外資系企業の数は6万1080社で、1941億3000万ドルの外資が導入されています。こうした開放による成果は、いずれも「八八戦略」によるものです。(玉華、森)