北京
PM2.577
23/19
今年の6月18日は中国の伝統祝日「端午節」です。中国の民俗学の学者たちは、伝統文化の縮図とした端午節の風習が、新時代において様々な形で伝承されてきたことは、「民族の精神と文化に対する自信の表れだ」という見方を示しています。
民俗学者の劉魁立氏は「中国の年中行事には、旧暦の1月1日、3月3日、5月5日、7月7日、9月9日などといった奇数の日の祝祭日がある。この中でも、旧暦5月5日の端午節は、2世紀初頭の魏の時代から中国人の年中行事としては最も重要で、行事内容が最も豊富な祝祭日の一つになっている。その後、千年あまりの間に端午節は年中行事の一つとして伝承されていき、その内容も益々豊富なものになり、日本や朝鮮、ベトナムにまで広がっていった」と指摘しました。
また、中央民族大学の林継富教授は「端午節は大自然にある陰陽と人体、生命などの概念を有機的に結びつけている。そこから、人と自然の調和と共生を望む文化が生まれた」としています。
中国に居住する56の民族の中、半数以上が独自の祝い方で端午節を過ごします。端午節の習俗と伝承は古代と現代の融合であり、時代と地域の融合でもあると見られています。
これについて、林教授は「民族間の文化の交流と日常生活の行き来は、端午節に豊富で多様な内容をもたらした。端午節が伝承されてきたプロセスには、近代性と伝統性の両方が備わっており、中国人の文化、暮らしに対する取捨選択が含まれている。中国人の文化的想像力、自らの文化に対する自信の表れといえる」との見方をしています。さらに、「グローバリゼーションの時代に端午節の文化を発揚するには、伝統を継承することを踏まえた上で、創造性の転換とクリエイティブな発展の実現、その中に含まれる中華文化への自信の掘り起こしが求められている」との見解を示しています。(Yan、星)