北京
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23/19
上海協力機構(SCO)メンバー国の首脳理事会第18回会議(SCO青島サミット)が10日午前に始まりました。習近平国家主席が主宰し、ロシア、カザフスタン、キルギス、ウズベキスタン、インド、パキスタンなどの首脳が出席しています。この中で、習主席は『上海精神を発揚、SCO運命共同体を構築』と題する談話を発表しました。17年間にわたるSCOの重大な成果を高く評価したうえで、時代の難題を解決し、リスクや課題に取り組みながら、今後も「上海精神」を指針に、同じ舟で川を渡り、誠意を尽くして連携し、SCO運命共同体の構築に努めるようにとメンバー国首脳らに呼びかけました。
SCOは発足から17年。いま世界で、面積が最も広く、人口が最も多い総合的な地域協力機構となっており、メンバー国の経済は世界の約20%、人口は40%を占めています。国連など国際組織や地域の組織と幅広く協力関係を確立しており、国際影響力は絶えず上昇し、世界の平和や発展を促進し、国際的な公平や正義を維持する上で無視できない力となっています。
習主席は青島サミットの全体協議で、「SCOが旺盛な生命力や強い協力のパワーを維持している根本的な理由は、『上海精神』を掲げ、実践しているからだ。信頼、互恵、平等、協議、多様化文明の尊重、共同発展の追求を主張しており、文明の衝突、冷戦思考、ゼロサムゲームなどの古い観念を乗り越え、国際関係史に新たな1ページを開き、国際社会から幅広い賛同を得ている」と述べました。
習主席は、「SCOは『上海精神』を一層発揚し、時代の難題を解決し、リスクや課題に取り組むべきだ」と指摘しました。その上で、SCOの今後の発展に向けて「イノベーション、協調、エコ、開放、共有という発展理念を堅持し、各国の経済社会の協調のとれた進歩を実現させ、格差を縮小し、共同繁栄を促すこと」、「共同、総合、協力、持続可能という安全理念を実行し、他国の安全を犠牲にして自身の絶対的な安全を獲得することに反対し、幅広い安全を実現すること」、「開放、融通、互恵、共栄という協力理念を堅持し、世界貿易機関(WTO)のルールを守り、多国間貿易体制を支持し、開放的な世界経済の構築に取り組むこと」、「平等、学び合い、対話、包容という文明理念を堅持し、文明間の交流により垣根を乗り越え、文明間の学び合いにより衝突を乗り越え、文明間の共存により互いの優位性を引き伸ばすこと」、「共同協議、共同建設、共有というグローバルガバナンス理念を踏まえて、各国による人類運命共同体の共同構築への取り組みを推し進めること」という5つの理念を提言しました。
また、テロリズム、分裂主義、過激主義の取締りを定めた2019〜2021協力ガイドラインを実行して防衛、法執行、情報安全の協力を強化し、平和安全の基盤をしっかりと築くことを提案し、中国は向こう3年間で、SCO関係国に2000人以上の法執行関係者を育成して、3000人以上に対して人的資源開発教育を実施することを明らかにしました。
さらに、中国は各メンバー国と共に、今会議を契機に発展の経験をまとめ、国際情勢や地域の情勢を分析し、今後の協力ビジョンを造り上げ、SCOが安定して長期継続するようにしていきたい」と述べ、キルギスタンのジェエンベコフ大統領がメンバー国首脳理事会に参加することに歓迎の意を表しました。