北京
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6月1日、人民元建て株式(A株)が国際的株価指数として最も広範に用いられるMSCI指数に組み入れられました。
A株は2013年からMSCI指数への参入申請を行い、4年の間に3回に渡り却下された後、去年6月遂に審査を通過し、その1年後に当たる今月1日から採用されることとなりました。
MSCI指数は全世界の投資家が投資先を選定することを補助することを目的とするものです。今回A株が採用されたことにより、A株市場への株式投資が増加することになれば、中国市場の一層の国際化にとって大きなブレークスルーとなることは疑いのないこととなります。JPモルガンの予測によりますと、今回の動きは中国市場に約77億ドルのインデックスファンド資金の流入をもたらし、約33億ドルがA株市場へ流入することが見込まれ、アクティブファンドの資金400億ドルが流入すると見込まれています。一方、MSCIエマージングマーケット指数にとって、世界最大の新興市場国家、世界第2の経済国、世界第2の株式市場を組み入れることは、指数自身がより全面的なものとなり、「投資の風向計」の役割を果たすことを可能にするものと言え、明らかにウィンウィンの結果と表現できる動きとなるものです。
こうしてA株が予想通りにMSCI指数に組み入れられたことは、正に国際市場の中国に対する自信を示すものとなります。最近になって、先ごろからの中米貿易摩擦が外国資本のA株へのアロケーションに影響することが懸念されていましたが、今こうして見ると、国際市場はすでに実際の行動で中国経済と市場の潜在力を楽観視していることは明らかであると言えそうです。(筆者:盛玉紅(国際問題評論員)