北京
PM2.577
23/19
20日間の長い旅を経て、丸山さんと撮影班はようやく遼寧省の葫蘆島市に到着。「なんて美しい海浜都市だ!300万人も住んでいるそうだね、小さくないね。」葫蘆島市に入った丸山さんはこう言った。
葫蘆島は捕虜が日本に送還された港湾であり、丸山さんにとって中国生活の終着駅でもあった。丸山さんは「二ヶ月ちょっとでハルビンから葫蘆島に来るのは子供にとって困難な道のりだった。『流浪生活はもう終わりだ!帰国できる!』としか考えられなかった」と話してくれた。葫蘆島に着いてからは毎日駅と港湾を往復するだけ、11歳の丸山少年はこの都市の様子を見ていない。
70年後の今日、自ら進んでこの都市に戻り、感謝の気持ちでこの都市と再会した。山に立ち、あのとき日本に向けて出発した海域を眺め、友にあの頃の話をする。二人の話したり笑ったりする姿とともに、このチャリ旅は終止符を打った。
チャリ旅が終わり、今回の撮影も終わった!丸山さんと一緒に歩くことで、振り返るに忍びない歴史を振り返らせてくれて、恩返しの心を持つ日本の友人の善良さを感じさせてくれた。丸山さんの魅力は撮影班に影響を与え、我々は共に真の中日友好の一ページを記したのだ。
舞台裏の英雄 監督編
紅楼夢のヒロインのようなクールな総監督
孫監督に会う前に聞いた、彼は紅楼夢のヒロイン「林黛玉」のようなクールな男だという噂。第一印象もそうだった。表情が渋く、口数が少ない総監督、近寄りがたい雰囲気。しかし、撮影の方法を討論する会議では大活躍!印象が変わった。監督のはっきりした考え方、明確なテーマ、分かりやすい説明によって、私のような門外漢でもついてこられる。経験がなくて緊張していたけれどそれを緩和させてくれた。
ハルビンで撮影をはじめてすぐに丸山さんと親しくなった撮影班と比べ、監督は丸山さんを避けていたみたい。ハルビンを離れる前夜になって、監督は丸山さんにインタビューする時、「知らない人に対してインタビューする新鮮さを維持するために、ここ数日間わざと丸山さんと交流しなかった」と言った。「感覚が絶対違う」と。撮影技術については分からないが、監督の繊細さに感心した。言葉が通じず会ったこともないのに、約束したかのように色んなことに対して見方が共通で、撮影する時も休憩する時も話しあったり、笑いあったりした。このように心が通ったことで、撮影が順調になっただけでなく、撮影以外での真の交流も増えた。
コーヒーの香り漂う"ビッグアイ晶"
もう一人の監督は30代のおしゃれママ晶晶である。コーヒーが大好き!目がすごく大きい(スタッフの中で一番目が大きいと思う)。セクシーだったり、甘い感じだったり、クールに決めたりとスタイルを日常的に変えられる。今回はカメラマンを束ねる役目を担ったので、カメラマンと一緒に骨身を惜しまずに働いた。どんな場所でも撮影班がいれば、晶晶は必ずいる。元気に働けるのは、コーヒーをよく飲むお蔭だろう。彼女の荷物は私のに比べれば小さいが、コーヒーポットが入っていた。(コーヒーをもらえなかった、残念!)
晶晶さんは勉強家。日本語部のスタッフによく日本語の使い方について聞いていた。時には丸山さんと日本語で話す。最も感心するのは子育てをしているママという点。撮影の20日間、ビデオでしか自分の子供に会えないこと。家族に対する思いはいうまでもないだろう。
晶晶は言う。「撮影は終わったが、このドキュメンタリーはまだ3分の1しか完成していない。素材が多く、翻訳すべき部分も残されている。今回の編集作業は普通の編集より仕事量が多い。北京に戻り、ゼロから始めることになる」と。
その通り!私は皆の努力が絶対に作品に体現されると信じている。このドキュメンタリー作品が早めに完成することを一緒に期待しましょう!皆様、ここまでご注目いただきありがとうございました。ドキュメンタリー作品発表会でまたお会いしましょう。