北京
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15日から22日にかけて開催される第8回北京国際映画祭の恒例行事として、日本映画週間が同じく15日に開幕しました。日本の最新話題作6作品が上映されます。この中で最も注目されているのが、一足早く中国での公開を果たした榊原有佑監督の最新作『栞(中国名「自我人生」)』です。
映画週間の初日、この作品の舞台挨拶が北京の頤堤港CGV星星映画館で行われました。榊原監督を初め、キャストの阿部進之介さんと池端レイナさんが現場に駆け付けました。
榊原さんは「この作品は、理学療法士というリハビリ担当の人物が主人公になっている。自分自身が2010年まで理学療法士をしており、その時の実体験のエピソードを盛り込んだ映画なので、内容はすべて自分が経験したことである」と、あらすじを紹介しました。
この作品で、半身不随となったラガーマン役を演じた阿部さんは、「僕が演じた役は、胸から下が全く動かない役だった。人間は立っている時も、胸から下まで無意識に力を全部入れているが、怪我をして胸から下を動かせない人というのは、無意識にすべて脱力しているという状態であって、それを僕ら普通に歩ける人が演じるのはとても難しかった。普通に座っているだけでも足の部分から力が入ったりして、それをすべて抜かなければならないというところから始まったので、大変工夫した」と話しました。
また、池端さんはまず流暢な中国語で挨拶し、「今回は『栞』の初回上映なので、とても特別な日であり、皆さんぜひ楽しんでください」と話しました。この作品で看護師役を演じたことについて、「入院した人はきっと心配ごとが多いと考えて、出演の時は病人に対して優しく面倒を見て、性格が明るい女の子を演じた」と話しました。
この作品は、大分県を舞台とし、理学療法士の青年が様々な境遇の患者や周囲の人々と向き合いながら成長していく姿を描いた人間ドラマです。今回は日本も含めて初めての上映であり、日本ではこの秋に公開される予定です。