しかし、時間の経つにつれて石屋は今日、防御と倉庫の役割を次第に失いつつあり、その殆どは人々に廃棄され、風化や、人間の活動による破壊がひどくなっています。ダズイゲンさんの仕事は、石屋の研究から、いまは石屋の保護に変わってきました。「石屋は世界全体の財産で、世界の人々にその尊さを知ってもらわなければならない。これは、石屋の保護に役立つものです」と、ダズイゲンさんはこのように考えました。
去年、彼女は四川省とある大学と協力して、石屋の研究と保護を専門にする研究所を設けました。さらに、彼女は国連本部や四川省で石屋の写真展を開くほか、自ら製作したドキュメンタリーをアメリカの有名なテレビチャンネル・ディスカバリーに渡して、世界各地で放映されることになっています。それによって得た30万ドルを彼女はすべて、石屋の保護プロジェクトに使いました。
ダズイゲンさんの研究と努力は中国だけでなく、世界各国から支持を得ています。中国駐在フランス大使館の符麗合さんはダズイゲンさんの活動について高く評価しています。
「彼女の仕事に驚いていました。そして興味も出てきています。彼女のレンズや文字を通じて知った石屋は、私のまったく聞いたことのないもので、本当に感心しました。また、彼女の研究を通じて、貧しい地域の経済発展が促されました。人々は彼女の紹介で、これまでぜんぜん知っていなかったこうした建物を知り、それを見に行こうとする意欲が出てきます。」
また、フランスの中国遺産基金の専門家ダンマーク氏は次のようにダズイゲンさんを評価します。
「彼女の研究は、文化や建築に限りません。とりわけ、彼女は地元住民の風俗や習慣を尊重しています。彼女の目的は、地元の文化を開発し、それをアピールすることになると思います」
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