◆ボランティアの熱意
もっとたくさんの人に将棋を知ってもらうために何かよい方法がないか、常日頃からそのように考えていた李さん。2006年、龍譚湖縁日「頭脳ゲーム」のスペースに日本将棋を初めて出展させました。
「8日間、公園全体の来場者は延べ100万人近くに達する。そのうち、将棋ブースまで来てくれる人は少なくとも延べ1万人はいるだろう。8日間の開催日程は体力的に辛いこともあるが、より多くの人に将棋のことを知ってもらう喜びには換えられない」。
中国人であれば普通は、家族や親戚同士で過ごす春節を、もっぱら将棋と共に過ごすことにした李さんですが、今回のイベントを通して、何ものにも換えがたい手ごたえと充実感を得たと言います。
ところで、李さんを初め、イベントの開催と運営は中日両国のボランティアの支えと切り離せません。李さんと同じく、このイベントのために力を尽くしている日本人たちがいます。フォトジャーナリストの源川洋夫さん(元NHKディレクター)がその一人です。
「純粋に一つのことに取り組むことに喜びを感じる」と澄んだ目で語る源川さん。4年前、知人の日本人棋士を通してこのイベントを知ってからというもの、毎年、春節の時期になると、映像記録のボランティアとして北京を訪れるようになりました。
労働と知恵を提供することで輪ができて、大きな力になること、そこにボランティアの魅力があるそうです。「お互い漢字文化だから分かり合える。中国から日本に伝わり、日本で伝承されてきた将棋が、再び中国で受け入れられて、少しずつ広がっていく、これはすばらしいことだと思う」、と時空を超えた文化交流の魅力を楽しそうに話す様子が印象的でした。
龍譚湖公園の縁日は20日まで続きます。展示スペースで行われている「日本将棋」イベント、チャンスがあればぜひ訪れてみてください。(王小燕)
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