中国の大学の一番大きな特徴は、学生が全員、大学内の宿舎に住んでいることです。そのため構内にはスーパー、食堂、銭湯、病院、郵便局など、生活に必要な施設が完備されています。

　大手スーパーはキャンパスにも進出　　　　　　　いつでも新鮮な果物が手に入る果物屋

構内に立ち並ぶ、眼鏡屋、コンビニ、クリーニング屋、総合サービス店

郵便局もあり便利  ３階建ての食堂、最上階がレストラン

  

もう一つの特徴は、大学が観光地であることです。週末は、有名校を一目見ようと集まる人々でいっぱいです。

観光客で賑わう北京大学

中国の大学生には「飲み会」の習慣がないので、皆お酒をあまり飲みません。中国ではお酒はレストランで飲むので、「一杯飲みに行こうか」という際はバーに行くしかありません。そして、中国の大学生に「バーに行こう」というと驚かれます。悪いイメージがあるようです。

　　　　　　　　　　　　　北京大学内、歴史を感じさせるレンガ造りの校舎(左)と近代的な校舎(右) 

　性格面の違いも面白いものがあります。中国の大学生はエリート意識が高いのが特徴です。都市部の学生が大学に進学するのは当たり前ですが、まだまだ農村や工場で働く人たちが圧倒的多数を占めているので、大学生は一種の「身分」を表します。また、中国の学校では、成績ランキングが教室に張り出されます。北京大学の学生は、常に学年トップだったような人たちなので、エリート意識が特に高いわけです。さらに、大学生の就職率が68％と就職が厳しいので、大学院への進学率が高いのも影響しています。私の友達は皆「就職口が無いから院生になる」と言います。修士・博士号をとれば、当然エリート意識も芽生えるわけです。 

彼らを一言で表すとすれば「学生らしい」です。勉強に一生懸命取り組み、節度をもった彼らから沢山のことを学べた一年でした。 

最後に北京の大学生たちから、日本の皆様へメッセージ！

　「チャイナドレスは中国を代表するものじゃない！満州族から来たのものだよ」（冷さん）

　「Come to China！（中国に来て！）」（陳さん）

　「実際に来てみないと中国のことはわからないから、皆さん一度足を運んでください」（張さん）

（写真・文：長野園子）