邵暁琤さん(中)一家(左:息子の肖尧さん 右:夫の肖林さん)
「なんて美しい!」と見ている人が、みんな思わず声をあげました。それは日本の江戸時代の屏風です。この屏風の絵は「堆繍」という技法で描いたものです。「堆繍」とは、立体的に見える絹の刺繍の技法です。アメリカのある収集家が、この珍しい品を日本から手に入れた時、長い年月を経ていたため何ヶ所か綻んでいました。修復作業を頼まれた邵暁琤さんは、夫の肖林さんと息子の肖尧さんと一緒に2ヶ月をかけ、今の様子に復元しました。
「堆繍」という技法で作った日本の江戸時代の屏風
魯繍作品を紹介している邵暁琤さん
邵暁琤さんは江蘇省常熟市の出身です。「江南女子」特有の美意識と刺繍への愛情で、30年以上も刺繍の研究・制作を続けています。彼女の刺繍工房には、さまざまな技法で作った作品がたくさん陳列されています。「山東省で発祥した技法なので、山東省を表す魯と言う字をとって『魯繍』と呼ばれている」と邵さんは、木の下に二人が座っている様子を描いている刺繍を差しながら紹介してくれました。「中国の『四大名繍』とは蘇繍、湘繍、粤繍、蜀繍がある。地名で命名され、それぞれに江蘇省、湖南省、広東省、四川省のもの。この龍は粤繍の作品。ヒゲの突き出たところの中に髪の毛を詰め込んでいるんだ」と夫の肖林さんが語りました。彼も刺繍に非常に詳しいようです。
粤繍作品「龍」
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