Vol8.【旅と夢】マルコ・ポーロに惹かれて(下)
自転車で『東方見聞録』の旅を
ゲスト:世界で初めてマルコ・ポーロのたどった道を自転車で完走した 影山淳さん
影山さんの「マルコ・ポーロ計画」の中国での連絡人、翻訳家・李建華さん
静岡・掛川の製茶機械メーカーでサラリーマンをしていた影山淳さんは、55歳の役職定年を迎えて、少年時代からの夢で、「やり残した」ことをやり遂げる旅に出ました。
その夢とは1271年、父親と叔父に連れられ、ユーラシア大陸の旅に出たイタリア商人の息子マルコポーロのたどった道を人力で完走することです。
出発地は、マルコ・ポーロがアジア大陸に上陸した地、トルコのアヤス市。ゴール地点は、元大都(今の北京)。
「普通に仕事をし、家庭生活をしている」影山さんは、「マルコ・ポーロ計画」を8年に分けて実施することを決め、毎年夏、一ヶ月の休暇をとって旅に出ました。
2003年の旅の始めから8年が過ぎました。2010年の今年は、1万5000キロもある「東方見聞録踏査行」計画の最後の区間となる敦煌―北京の旅(3400キロあまり)を無事完走し、8月20日、北京・元大都遺跡公園に無事たどり着きました。
自転車の旅の平均走行距離が60~70キロ/日であるのに対して、登山で鍛えられている影山さんはこれまで120キロ~140キロ/日、63歳になった今年も100~120キロ/日の記録を保っています。
数十キロ走っても人の気配がせず、人家も見えない砂漠の中…
真夜中の荒野、突然光ってきたヘッドランプの光…
広々とした大陸の中腹部をどこまでも自転車一台で走り抜けていきます。
時には人里のぬくもりが恋しくなり、
時には行きかう人に誤解され、
時には暖かい言葉に包まれ、
時にはたどってきた道の見聞を分かち合い、
時には歌って踊って励まされての道中でした。
とは言いながら、決して楽とは言えない一人旅を支えてくれたものは何か?
旅をしているサイクリストのごく普通の一日は?
そして、言葉も通じない異国の人々と打ち解ける秘密兵器は?
自転車のプロが自転車旅の醍醐味とコツについて語ります。
影山淳さんのホームページ:http://www4.tokai.or.jp/junkage/
(つばめ)
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