■一番の競争は中国系モール

――中国のショッピングモールにも足を運んだりしますか。

　行きますね。随分進化して、よいモールもたくさん生まれてきたと思います。

――今後の市場競争をどうとらえていますか。

　私達以外に郊外にモール作りを考えていらっしゃるところも多いようです。また、これから海外から中国に進出しようと検討している海外系の商業ディベロッパーも数多いので、今後競争はより激しくなると思います。

――今後は、どこと一番の競争になりそうですか。

　それはやはり中国の人たちがつくろうとしているショッピングモールです。中国の成長がショッピングモールにも影響していることに加え、我々よりも中国のお客様をよく理解しています。その部分は我々がもっと勉強しなくてはならないところです。お客様の視点でお客様のニーズにあったモールをつくれるというところが、我々にとって一番「脅威」になります。

――グローバル系のショッピングモールも中国にたくさん進出している中、イオンの強みは何でしょうか？

　一つは、我々がパートナーと呼んでいる専門店があり、この専門店と共同でショッピングモールを盛り立てていこうという考え方で運営していることです。もう一つは、イオンは小売業出身なので、小売を通じた運営ができることです。これにより専門店に対し指導もでき、一緒に小売のことを考えることができるので、信頼関係を築くことができます。日本でも成功してきたビジネスモデルなので、中国でも展開していきたいと思います。

　イオンモールの中では、「ジャスコ」が必ず核となります。ジャスコは先に中国で小売業を展開していて、お客様に近いところで事業・商売をしてきたわけですから、ジャスコと一緒にショッピングモールをつくり上げることができるのは、我々の大きな強みだと思います。