写真:賈鈴と白凱南の「酷口漫才」コンビ |
例えばこの若者たちは、職業を選択する時、自分の趣味を生かす道を選んでいる人が少なくありません。今回「中国漫才」という、昔から受け継がれてきた職業に焦点を当て、特別取材してきました。
今回の取材相手は、賈鈴と白凱南のコンビ、この2人は中国春節聯歓晩会(春節の夕べ)」で新しい中国漫才の「酷口漫才」で人々に広く知られるようになりました。
楊広業、張萌傑は新世代の要素を盛り込んだ中国の漫才コンビです。伝統的な漫才を受け継ぎながら個性を追求し、新しい笑いを探っていきます。
今回取材した場所は北京の新街口にある「新笑声客桟」という中国の漫才クラブです。「新笑声客桟」は2009年7月18日に北京西城区文化センターで誕生しました。
この漫才クラブの特徴は「酷口漫才」です。「酷口漫才」は日本人はともかく、中国人にとっても、新しい芸術の形です。
「酷口漫才」とは新たな概念、新たな形で、新たな作品を演出する現代漫才です。「漫才」を発展させるためには、時代の波に乗らなければなりません。話題を多元化、そして多くの情報を展開させながら、観客を魅了しています。「酷口漫才」は「漫才」の演出に新たな方法を提案し、舞台に活力を注ぎ込んでいます。
昨年、中国旧暦新年の大晦日に生放送された中国春節聯歓晩会(春節のタベ)の舞台で、この現代漫才「酷口漫才」を披露した若者コンビがいました。
賈鈴さんは「80後」の女性です。中国の漫才は昔から受け継がれている伝統的な芸術で、昔なら女性は漫才を学ぶどころか、見ることすら許されませんでした。社会の発展とともに、現在は女性も漫才を学べるようになりました。賈さんの専攻はコメディです。卒業するとコメディの舞台に出演しようと考えていましたが、偶然中国漫才と出会い、白さんとコンビを組みました。舞台でのコメディのユーモアな要素と漫才を融合させた「酷口漫才」を創り、これが観客にも大いに受け入れられました。そして、今までずっと漫才をやり続けています。
「酷口漫才」創立者の一人である賈さんは「「酷口漫才」は新しい理念であり、新しい試みでもあります。「漫才」の前に「酷口」をつけるで、本質は「漫才」でありながら、普通の漫才と区別がつくようになりました。そして、現代的で、クールなイメージを観客に与えます。「酷口漫才」は演出に重点を置いた、笑いや活力のある「漫才」の一種です。「漫才」の中に、新しい現代的要素や改革の気持ちを込め、「漫才」の概念を広げたいです」と述べました。
「酷口漫才」を見に行った観客は、「漫才で、こんな演出方法もあるんだ」と新しい世界に驚きます。
「酷口漫才」のコンビの相方、白さんは「漫才に新しい要素を取り入れることによって、より多くの若者の関心を呼びたい」と熱意を語りました。
今回、取材したいくつかの人の中で、特に印象に残ったのは楊広業さん、張萌傑さんのコンビでした。実は、このコンビの一人、張さんはマスコミ専攻の大学生です。マスコミを専攻したのに、なぜ漫才を学ぼうとしているのでしょうか。その理由を直接張さんに聞いてみました。
写真:張萌傑 |
「自分好きな道を歩んでいる人は輝いている」という信念を持っている張さんの目はキラキラ輝いていました。
自分の興味を優先し、仕事を選ぶ若者は増えつつあります。小さい頃の夢を、新たに輝かせるように努力している若者たちはイキイキしています。「自分の決めた道を信じ、たとえ失敗しても決して後悔しない。チャンスを掴み、自分の価値を信じ、自分自身に挑戦する」という考えを持っています。
今の若者は、現実と理想のバランスを取ることはとても難しいですが、現代社会のプレッシャーに耐え、夢をあきらめずに追いかけているのは「80後」世代のもっとも貴重な特性かもしれません。(文責:Sui 撮影:路カン チェック:吉野)
毎週土曜日に「酷口漫才」が行われています。鑑賞したい方は下記の場所まで。
北京西城区文化センター西直門内大街147号 地下鉄4号線「新街口駅」A出口出てすぐ。
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