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建築家・黒川雅之さん(上)

2013-06-04 19:12:16     cri    

 

 聞き手:王小燕

 今週と来週は日本人建築家の黒川雅之氏です。

 黒川雅之氏の初の北京個展となる「素材と身体」が5月5日からこの日曜日(6月9日)まで、北京のおしゃれスポット・三里屯にある「西五芸術センター」で開催中です。中国人キュレーターによる今回の個展には、豊富な実物のほか、文献や資料もふんだんに使われ、氏の代表的なプロダクトや建築作品を紹介しています。すべての陳列品は、見学者が自由に触ったり、手にとってみることができます。

 また、黒川氏の著書『素材と身体性』の中国本土での翻訳、出版事業も順調に進められており、まもなく発刊されます。

 黒川さんが、中国を訪れるようになったのは、十数年前に、上海ガニを食べに行くことがきっかけだったと言います。現在は北京でビジネスの拠点もでき、仕事の上でも頻繁に中国を訪れるようになっています。ビジネスを始める前に、大勢の人から「友達付き合いならいいが、ビジネスとなると要注意だ」と言われた黒川さんですが、中国での活動について、「これまでのところ、極めて楽しくやらせてもらっています」といいます。そして、楽しく仕事できるコツを、「ビジネスを始めた時、ぼくは中国の人が大好きだと決めました。そう決めると、不思議とその気持ちが相手に伝わります」と言います。

 【CRIインタビュー】は、今週は黒川氏と中国との濃厚なお付き合いをはじめ、中国での展示会や講演会を行った時の手ごたえ、そして、建築家の目に映ったいまの中国などをめぐりお話を聞きました。来週は黒川氏のインタビューのほか、黒川氏の作品に惹かれて、今回の北京個展を企画し、今後もたくさんの提携を予定している中国人キュレーターの高大鵬さんに話を聞きます。

 国境や争いを越えて、心の琴線に触れた共鳴がどのようにして生まれてきたのか、2回に分けてのインタビューどうぞお聞きください。(王小燕)

【黒川雅之(くろかわ まさゆき)さん】

 1937年愛知県名古屋市生まれ

 建築家・プロダクトデザイナー(金沢美術工芸大学博士)

 建築設計から工業化建築、プロダクトデザイン、インテリアデザインと広い領域を総合する理論として「物学」を主張して、物学研究会を主宰しています。

 2007年4月には株式会社Kを設立して自分のデザインした作品を中心に製造するプロダクションを開始。

 著書に「八つの日本の美意識」「デザイン曼荼羅」「反対称の物学」等多くのプロダクトデザインを手がけ、多数の賞を受賞。

 主な作品にはN.Y.MoMA、デンバーミュージアム、メトロポリタンミュージアムN.Y.などに数多くの作品が永久コレクションとして所蔵、陳列されています。中国では、2010年に「(もっとも成功したデザイン賞)MOST SUCCESSFUL DESIGN AWARDS 」を受賞。

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