担当:王小燕、志摩悦二郎
今回は日本庭園の設計、造営で世界的に有名な日本人作庭家の枡野俊明さんのインタビューをお送りします。
北京、青島を始め、これまでに十数回中国を訪問した枡野さんは3年前から中国でのプロジェクトを始めました。仕事の内容は青島の高級住宅団地に日本庭園を設計し、作ることです。話が持ちかけられた時、枡野さんは仕事に追われ、一旦断りました。しかし、シンガポールで枡野さんの作品を見て心打たれたオーナーの「これまでの設計プランを全て廃止にしたので、ぜひお願いします」という誠意のこもった要請に初めての中国での仕事を引き受けました。3年余りの歳月を経て、完成はこの5月。同じく庭づくりの伝統がある国同士とは言え、石の扱い方ひとつをとってみても、中国と日本には様々な違いがにじみ出ます。桝野さんが言葉や文化の違いをどのように乗り越えたのか、詳しくお話を伺いました。
ところで、枡野さんの今回の訪中の目的は北京大学での講演会です。十数年前に北京で開かれた国際会議で基調講演を行ったことはありますが、中国人の若者を対象の講演会は、今回が初めです。当日は、150人収容の階段教室に300人以上の人が駆けつけ、立錐の余地さえなないほどの込み合いでした。
中国の若者の目に映った禅宗僧侶で作庭家の枡野俊明さん、そして日本の伝統文化の印象も聞いてみました。(王小燕、写真提供:温金蘭)
【枡野俊明(ますの しゅんみょう)さん】
1953年神奈川県横浜市生まれ
曹洞宗の僧侶、建功寺第18世住職(2001年に就任)、作庭家(日本造園設計代表)、多摩美術大学環境デザイン学科教授、ブリティッシュコロンビア大学特別教授(Adjunct Professor)。
ニューズウィーク日本版(2006年10月18日号)で「世界が尊敬する日本人100人」に入選
主な作品:
東京にあるカナダ大使館
セルリアンタワー東急ホテル日本庭園
ベルリン日本庭園
著書:『禅が教えてくれる 美しい人をつくる「所作」の基本』など多数
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