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日本人スタッフのつぶやき172~豪雨の中で

2012-07-30 12:56:50     cri    

 今回の写真は、あの大雨の時のものです。 実は動画番組のロケハンのため、何と外出していました。番組担当で同僚の劉くん、目的が料理の店だったため、妻まで付いて来て…。

 みなさんもご存知の通り、今月21日の夕方のこと。まず、「ちょっと、これは?」と思ったのが、昨年もお伝えしたように、北京はいつも短時間の、いわゆるゲリラ豪雨のような雨が多いのですが、昼前から雨の勢いが止まらないからです。いやな予感がしながらも、外に出て、タクシーを、といつものように道路に立っていると、あっと言う間に下半身はびしょ濡れ。タクシーも全く来ないため、マンションの一階に一時避難。知り合いのタクシー運転手に電話を入れると、みんな休んでいるらしく、無理は言えず、今度は地下鉄を目指します。何とか予約の時間に間に合うだろうと…甘かった。それこそ、バケツをひっくり返したような雨が容赦なく降り注ぎます。傘もろくに役に立たず、防水バッグに入れたiPadだけを死守しようと抱きかかえ、地下鉄入り口までダッシュです。

 「着く頃には止んでるかなあ」と、あくまで甘い2人。1時間ちょっと、いつもは気にならない地下鉄車両内の冷房が、濡れた体を冷やし、冷蔵庫の中にいる気分。そして、目的地の駅。出口に駆け上がると、再びいやな予感。人だかりです。かきわけて外を見ると、全く雨の勢いは変らず。路上も冠水し始めています。「どうしよう」とやっと事態の深刻さを理解する2人。行くか、戻るか。そこに、現場で待ち合わせした劉くんからの電話。どうやら私たち夫婦は駅を間違えたらしく、双方の駅のほぼ中間にある目的の店まで、それぞれ出発することに。番組のためなら諦めないところが凄い。周りの人たちの中には、靴を諦め、裸足になり帰宅する女性の姿も。さあ、行こう、と外に飛び出したものの、陸地を探しなら湖面を歩いているようなもの。

 「生まれて初めてよ、こんな大雨。ここで経験するなんて」と呪文のように何度も繰り返す妻。どうやら濡れながらも不機嫌ではなさそうで、ホッとしながら前進、前進。店の近くに着いたものの、どしゃぶりの雨で見上げることもできず、場所がわからない。劉くんに電話するも、繋がらない。「あった、あった」と妻の叫び声。ようやく店内へ。劉くんも続いて来るも、暗い。電話を落としたと言う。繋がらないわけです。「水没したと思われます」。びしょ濡れの3人を和ませてくれたのは店の方々、無事、下見ができ、本当にありがとうございました。


27日16時10分発令、地質災害イエロー警報

 さて、地下鉄で帰宅するころには、幾分、小降りになっていましたが、家の近くの路上には、車が何台も逆走したような場所に放置されています。ニュースを見ると、近所が一時冠水状態だった光景が…。夫婦の反省、一つは大雨の際はタクシーは期待しない、もう一つ、予報には十分注意する。日本では様々な気象警報が出た場合、速報スーパーの形で流すよう各テレビ局に義務付けられていますが、こちらではそうしたものを見かけないため、つい甘くなってしまいました。そこで、定時の天気予報以外に絶対、知らせているはず、としつこく探したところ、ちゃんとありました。日本でいうCATVのSTBのトップ画面(選局する以前の画面)の下に、「預警」がロールスーパーで流れていました。自分の身を守るためには何事も勉強です。(山下)

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