北京生活も半年が過ぎた志摩です。
先日、CRIのニュースを見ていたらちょっと「へっ~」と思う記事がありましたので、
今回はそのことを書きます。
農業の話です。
私にとって、中国の農業で気になる事というと、農薬問題でした。日本にいる間も、ずいぶんニュースなどで耳にしていましたし、北京に着てからも、会う人事に、「野菜は洗剤で洗うっていうけど、ほんと~」とか「どのぐらいの時間水につければいいの」とか聞いて回っていました。そのうち、どうやら洗剤で洗う人は少数であること(私が聞いた範囲ではいませんでした)野菜は水につけて、その時間は大体10分から30分ぐらいの人が多い事が分かりました。そうして何ヶ月か過ぎるうちに野菜の農薬に対する警戒心がだんだん薄らいできて、今では、近くの朝市で、新鮮な旬の野菜を買うのを楽しみにしています。朝市には「季節」が詰まっています。野菜でも、果物でも、その季節、季節で旬のものが現れ、とても、楽しみです。
そうしたときに見たニュースは、こんな内容でした
「中国レジャー農業の年間収入が1500億元を越す」
中国農業省はこのほど、「2011年、全国の農家楽(観光者が農家に泊まったり、農家の料理を食べたりする旅行スタイル)の旅館が、150万社を超え、一定規模以上のレジャー農業パークは2万ヶ所、年間に受け入れる観光客は6億人に上り、年間の営業収入が1500億元を超え、農民1500万人が利益を受けている」と発表した。
「へ~」って思いませんか?私はとても「へ~」でした。中国の農業がそんなほうに向かっていて、6億もの観光客が利用した事が、私にはちょっと足元をすくわれたような驚きでした。それで、関連する項目をちょっとネットで調べて見ました。
(言葉が不自由なため、日本のように直接自分で取材できないのがとても残念です!)
まずは、レジャー農業パークがどんなものなのか?
北京蟹島グリーンエコレジャー村というところの紹介文です。
「総面積は60ヘクタール。栽培、養殖、旅行、レジャー、エコ農業観光が集まって、一体となっている。また、「グリーン食品」の生産と販売を最大の特色とし、飲食、娯楽、フィットネスを通して、お客様にさわやかで新鮮な自然と、汚染からかけ離れた、高品質の生活を体験していただくのが経営理念です」とあります。
更に具体的な内容を見ると「都市的な海の景色の水上楽園。田園のような小さな農家。温泉室内プール。多彩なスポーツパレス。ビリヤード、卓球、ジム、コンピューターゲーム。年中春のようなカフェ。広々として明るい全室内「釣堀」。素朴な農家の雰囲気を備えた、闘鶏と羊のコンテスト。広々として明るい「開飯楼」に入ると、ロバが、ひき臼を引く、現代に戻ってきた農家料理を味わうことができます」とあります。
更に近くの農家と提携して、無公害、無汚染、純天然の80種類もの米や野菜を提供するそうです。そのほかにも、いろいろ書いてあるのですが、書ききれないのでやめます。
こうしたレジャー農業に対して、農業省の担当者は「レジャー農業は、新しいタイプの農業形態として、近年、急速な発展を見せている。レジャー農業を発展させれば、、農民を豊かにし、農村を美化し、在来農業を改造して、農業を楽しい高収益の産業に変え、農村を美しく調和した古里に変え、農民を裕福で、尊厳のあるグループに変えることができる」と話しています。
そして、全国人民大会常務委員会の周鉄農副委員長という人はさらに「農業問題の根本問題は、利益問題である。レジャー農業を発展させるためには、農民本位主義を貫き、農民が最も多くの恩恵を受けるようにしなければならない。また、農業を発展させる過程において、経営に通じ、管理に長けた新しいタイプの農民を目指すべきだ」と話しています。
今回の話に、特に結論はありませんが、私が集めた中から、幾つかの部分を抽出して見ました。中国の農業の今とこれからの課題がレジャー農業を通して、少し見えたような気がしました。もしかしたら、私だけが「へ~」って思ったのかもしれませんが、皆さんはいかがでしょうか?
(志摩)
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