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日本人スタッフのつぶやき96

2011-11-07 14:23:26     cri    

ああ、待ち遠しい!暖気(ヌアンチ)

 

 11月に入り、北京もめっきり冷え込んできました。団地の庭の樹々もすっかり色づき、落ち着いた秋のたたずまいを見せています。

 

 この時期になると切実に待ち遠しいのが「暖気」と呼ばれる地域暖房の開始です。北京の場合、住宅はほとんどが集合住宅ですが、暖房はブロックごとにボイラーがありそこからパイプで蒸気が各部屋に届けられ部屋を暖めます。暖房が入りさえすれば、室温はぴったり20度前後に保たれ実に快適なのですが、その「暖気」は、北京では毎年11月15日から翌年の3月15日までと決まっています。一部の住宅は独自に早めたりしているようですが、大半の公共住宅では15日に一斉に暖房が始まることになっています。

 しかし、10月も後半になると最低気温は10度を下回り、結構な寒さになります。特に、暖房が始まるまでの1、2週間がとてもつらいのです。最初に北京に来たときはこの時期に風邪をひき2カ月ほどうんうん苦しみました。

 

 実は、この暖気は早く始まることもあります。以前、大学の教師をしていたとき、宿舎の暖房が10日ほど早く入ったことがありました。どうしたのかと思ったら、学長がその直前に東京から帰って来て、北京がとても寒く感じたので暖房を早く始めるように指示したのだとか。

 北京全体で言うと、一昨年は11月始めに何回か大雪が降り1週間早く暖房が始まりました。去年は、雪は降らなかったのですが、なぜかやはり1週間早く始まりました。一応、建前は気温が平均5度を下回ったら暖房が始まることになっていますが、去年はそんなに寒かった印象がありません。むしろ、北京市当局が一般市民に配慮して早く始めたんじゃないかという感じでした。とすれば、物価上昇が続く北京で市民の不満を少しでもそらすために、今年も暖房を早く始める可能性はあるのではないか。いや、今年は今のところ暖かいから、規則通り15日からか。とんちんかんな観測かもしれませんが、そんなことを思いながら、日々、暖気の到来を待ちわびているこの頃です。

 

 ところで、「暖気」という言葉は中国語では「ヌアンチ」と発音します。日本語では「ダン」と読む「暖」の字が、中国では似ても似つかない「ヌアン」という発音なのが面白いですが、これで「あ、そうか」と思ったのが「暖簾」です。

 冬になると北京の建物の入り口にはぶ厚い幕が掛けられます。人が出来入りする際に外の冷たい空気が入ることを防いでいるのですが、これが「暖簾」なのです。(一般にはまたは「門簾」と言うことが多いですが)

 
建物の入り口の「暖簾(門簾)」

 そしてこの発音が「ヌアンリエン」。そうです、まさに「ノレン」です。

 この「ヌアンリエン」が暖かい日本に伝わり、実質的な役割を失ってきわめてシンボリックな空間の仕切りに変化したのはご承知の通りです。何かとても大きな発見をした気分です。(大野清司)


北京放送食堂の入り口のプラスチック製の「暖簾」

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