今月は神無月。
中国の神々も、どこかで会議に集まっているのでしょうか?
さて北京では、紅葉した木々の葉がはらり、ひらりと舞い始めております。
しかしその傍らで、枯れたヒマワリの茎を押しのけ、未だにちらほらと咲き誇っておりますのが、朝顔でご
ざいます。
そういえば、俳句の世界で"あさがお"は秋の季語でございますものね。
朝顔といえば思い浮かべますのが、利休と秀吉のエピソード。
あまりにも有名なお話でございますので、ここで触れるのはやめにいたしましょう。
中国語では"牽牛花"と呼ばれる朝顔のルーツは、中国から薬草として渡来したとの謂れもございます
が、色とりどりの朝顔を見るたびに私の母が尋ねます。
「一番最初の朝顔は、どの色だったのでしょうね」。
局への通勤中に毎朝見かける朝顔。
おそらくあと幾許もしないうちに今年はもう見られなくなってしまいますでしょうが、もしかしたら最後まで残っ
たたくましい一厘が、"一番最初の朝顔の色"を知るためのヒントかも知れませんわね。 (中原美鈴)
――牽牛花
牽牛花露開 (牽牛花 露に開き)
晶瑩猶恐汚顔色(晶瑩猶恐る 顔色を汚すを)
揺曳落塵埃 (揺り曳きて 塵埃を落す)
――李芒
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