「これからの中日交流を支える若者たち」スペシャル企画では、これまで3回に渡って俳優・澤田拳也さんをクローズアップしてきましたが、ラストとなる今回は、すでに撮影を終えて帰国した澤田さんに、監督やキャスト、そして映画について語ってもらいました。
――監督について。
「今回はデレク・イー(爾冬陞/イー・トンシン)監督から二回目のオファーで。以前このシリーズ(「コレ若」シリーズ)の第一回でも書かれてた通り、自分はチャンウェン(姜文)監督の映画に出演していて、デレク・イー監督はそれを見て前作に僕を呼んでくれて。
監督はすごくビジョンがはっきりしてて、すごくやり易かったと思う。中にはビジョンがはっきりしているから気に入る/気に入らないがあるっていう点でちょっと『怖い』っていう風に思ってるスタッフも居たみたいだけど、とてもチャーミングで、すごく優しくて、何か無理やり怖い顔してるんじゃないかなっていうくらい、しかめっ面してるんだけど、でもたまにニコッとしたり。可愛い人と言うか。…まあ、こんなこと言うと怒られるかもしれないけど。
そうしてこだわりのある監督に続けて呼んでもらえるって事は、それなりに気に入ってもらえてると思うから、今回の映画が評価されて、また一緒に仕事できることを強く望んでます」。
――キャストについて。
「皆すごくフレンドリーで、トニーさんはすごく穏やかな人だよね。彼とちょっと話した時に、自分はブッディスト(仏教徒)ですごく信心深いと。だから今回の日本の地震とか、すごく心を痛めていると。とても心配してくれて。
リュー・チンユン(劉青雲/ラウ・チンワン)さんも心配してくれてて、彼は友達のように接してくれて、心地よかったよね。
それから、ウーガン(呉剛)さんは、正直僕はこっちに来るまで知らなかったんだけど、まあ悪役が多いってことで、悪役やってる人って結構いい人が多くて、ウーガンさんも一番出番がかぶってたっていうか、待ち時間とかも一緒で。ただ彼は英語があんまりしゃべれなくて、僕も中国語があんまりしゃべれないから、コミュニケーション取るのがかなり大変だったかな。すごく気を使ってくれて、いつも煙草を勧めてくれて。おかげで4年前にやめた煙草がまた復活してしまいました(笑)。
今回一番仲良くなったのは、ジョウ・シュン。彼女はお酒が好きで、僕がワインとか好きだって言ったらいつも現場のトレーラーにワインを持って来てくれるんだよね。『このワインおいしいから部屋で飲んだら?』なんて言って。彼女は英語がすごく上手いから、コミュニケートもスムーズにできて、妹みたいな感じで。これからも仲良くしていこうみたいな。彼女は日本が大好きで、しょっちゅう日本に行ってるって言うから、日本来たときは今度は僕が全部フォローしますよ、っていう話で。
だから、出演者は皆、監督がそういう出演者を選んだのか何なのか、性格がすごく良い人ばっかりで、とても楽しかった」。
――映画について。
「今回の映画は、もっとシリアスな映画かと思ってたら、何かコメディチック。というかほとんどコメディだね。僕は初めてコメディ映画に出たというか。始めは気がつかなかったんだけど、途中から自分がやるたんびに笑われてることに気づいて、『あ、これはコメディなんだな』と。まあ、コメディってすごく難しくて、人を笑わせるっていうのは、笑わそうとしたら絶対に人は笑わないわけで、僕は逆にコメディだって気がつかないでやってたのが良かったみたいで。真剣にやってたんだけど、何か真剣にやればやるほど面白いみたいで。出来上がりを楽しみにしてます。
それから、スタッフ、キャストとすごくいい人たちが揃ってて、思ったより大作だったんだなあとびっくりしてる感じで。一人でも多くの方に見ていただけることを念じています」。
(取材:中原美鈴)
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映画「大魔術師」は、6月中にもクランクアップを迎え、12月下旬に公開の予定です。
さて、「これからの中日交流を支える若者たち」スペシャル企画は、日本を拠点に海外で役者として活躍する俳優・澤田拳也さんを4回に渡ってクローズアップしました。
6月15日放送の「中日交流カフェ」では、ウェブサイトでご紹介できなかったエピソードを、澤田さんの生の声と共にお届けします。
そして第六弾となる次週からは、これまでとはちょっと違う趣向で「美人すぎる」水墨画家・安藤美香さんに注目したいと思います。どうぞお楽しみに!
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