(5年ぶりに再会した白馬)
私、乗馬を少々嗜みます。
5月の連休中、数日のお暇をいただいて、お子を授かる以前までお世話になっておりました馬場で過ごしました。
そこは天漠(河北省)という砂丘にございます…と申しますか、砂丘自体が馬場と申しますか、馬場に非ずと申しますか…
北京よりバスでおよそ3時間、砂丘は山竝に囲まれ、その一端には万里の長城が臨み、その反対側は「官庁ダム」と呼ばれる水源豊かな湖が広がっております。
この砂丘も山も、万里の長城もダムも、全てが馬場なのでございます。
実のところを申しますと、この天漠の馬場は馬のプロダクションでございまして、血統の良い美しい馬が200頭以上常駐しております。
多少乗りこなせる者でございましたら、各々気の向くまま山に登り、湖畔を駆け、砂丘を行くといった感じでございます。
5年ぶりの乗馬でございました私は、再びゼロから学びを得る心持で赴いたわけでございますが、5年前まで私のパートナーでした足の太い気の優しいメスの白馬との再会を果たしました途端、すっかり昔の正に「じゃじゃ馬」気分がこの身に蘇ってしまいました。
足が太い(=足が遅い)とは申しましても、それでもトップスピードで時速60km弱に到達いたします彼女のスピード。
(ここには退役した元競走馬なども居りますので、トップスピードですと時速60km以上に到達するお馬がほとんどでございます)
それを嬉々として駆け回る私。
「ハイヤー!ゴー!」
「良い子ですわね、ステキですわよー!」
と、カウボーイハットの下から叫ぶ私。
それを見守る旅の友らのお面(つら)から、血の気の引くのを横目に見かけたような気が致しました。
もちろん娘も共に参りましたが、そのお話はまた次回に致しましょう。
――すずめのこ、そこのけそこのけお馬が通る。 (中原美鈴)
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