「快女kuài nǚ」。「快乐女声」（楽しい女声）を省略した言い方で、「快女」をインターネットで検索すれば、今の時点でおよそ１千万の情報が出てくるほど関心度の高い言葉です。

　この「快乐女声」とは女性を対象とした歌やダンスを競うオーディション番組のことで、現在、長沙、瀋陽、南京、成都、西安など18の都市で、全国大会に向けての予選が行われています。出場者のパフォーマンスとその審査の模様を、予選会場の都市のテレビ局が生中継しています。

　恥ずかしそうな女の子が一歩一歩、プロの歌手のように堂々と歌えるようになっていく過程、審査員たちの厳しい目、淘汰される選手の表情など、テレビを通じて、出場者たちとともに笑い、涙を流す視聴者も少なくありません。この番組のリアルさと、クリーンかつオープンな姿勢が、従来のテレビ番組の製作スタイルと全く異なることから、視聴者を強く引き付けています。

　今年は、若者だけでなく、熟年層以上の姿も目立っています。今、中国でもイギリスの人気オーディション番組「ブリテンズ・ゴット・タレント」で、大きな話題となったスーザン・ボイルさんのことが伝えられています。彼女の奮闘ぶりや魅力にひかれ、中国でも、スーザンさんのような「快女」が現れるのではないかと、期待が高まっています。

　「快女」の予選はすでに開始から1か月が経っており、ようやく300名まで絞られました。成都地区の予選通過者の中に、62歳のリョウ中秀さんがいます。このリョウさんがイギリスのスーザンさんのように決勝戦まで進めるか、注目がされています。

　これまでこのオーディション番組で優勝した李宇春、張靚穎、尚文婕などは、それまでは全く無名の普通の女の子だったのが、今では全国的に名が知られるスターになっています。（朱丹陽）