この「両会」は開催は5年が1期として開かれ、毎年3月です。会期はほぼ10日間で、天安門広場にある人民大会堂で開かれ、全国各地や各民族、各業界などの代表が集まります。
全人代の開会式で、首相が政府活動報告を行いますが、前年度の政府活動を振り返った上で、新年度の政府活動を報告します。会議期間中、「両会」の代表らは、この政府活動報告について審議し、採択します。中国にとって、「両会」は大きな政治的行事といえます。
改革開放政策が始まってから30年経った今年、中国はすさまじい発展を遂げていますが、発展に伴うさまざまな問題が発生しています。
今、北京で行われている「両会」で、代表たちが提出した問題には鋭い意見を含んでいるものが少なくありません。たとえば、都市部で働く出稼ぎ労働者も市民と同じように医療、養老、子供の教育などの福祉が受けられるようにすること、大学学長は行政的な職務から離れること、住民のスムーズな移動のために戸籍管理制度を緩和すること、腐敗を防ぐ方法などなど。一人一人の暮らしに深くかかわることですが、いずれも長年抱えてきた問題でした。
このように「両会」で討議される課題が民生などと深くかかわっているため、会議への関心も年々高まっています。そして、中国もいろいろな面が改善されています。
私も「両会」を通じて、いろいろ思うことがありました。
第一に、中国の特色のある社会主義を建設するという言葉の意味が少し分かってきたような気がします。未来像は美しいですが、その途中には困難が山積されています。その問題を地道に解決し、安定を保ちながら絶えず前進することこそが、中国の現状を表したものではないでしょうか。
そしてこれは、一人の人生をたとえた言葉のようでもあります。自分を信じて迷わずに自分の道を歩んでいくことこそ、自分なりの幸せをつかめるということではないでしょうか。(朱丹陽)
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