彭麗媛さんは中国の有名なソプラノ声楽家で、中国歌謡界の女王と讃えられます。近年、彭麗媛さんは、習近平国家主席の夫人として外交の舞台で活躍しています。今回の中国メロディーは引き続き、中国のファーストレディー、彭麗媛さんの歌をご紹介しましょう。

歌謡界の女王

　彭麗媛さんは1980年代、中国で有名な年越し番組「春節の夕べ」で披露した名曲「希望の野原に立って」でデビュー。その美貌と明るい歌声から多くの人々に喜ばれました。

　その後も、この国民的番組で毎年、歌を届け、歌謡界の中心的役割を果たしていました。また、彼女は軍隊の歌手として、よく愛国の歌も歌い、人民解放軍の犠牲の精神を讃えました。多くの兵士たちから歓迎され、「文芸戦士」の中でも最年少で少将に昇進しました。

家族は女性の力強い後ろ盾

　彭麗媛さんは、ステージでは中国歌謡の女王と讃えられます。一方、生活の中では自分の家族を大事にしています。彼女はこう言います。「事業のために、家族や子供が犠牲となることは、私は絶対納得しない」と。また、彼女は家族をこう表現します。「女性にとって力強い後ろ盾であり、静かな港です」。

　夫の習近平氏について、彼女は、「私にとって最も良き夫であり、娘にとって最も良き父です」と感謝しています。妻を支える習近平氏も、出張の際は必ず妻の歌が入ったテープを肌身離さず持参したということです。

プラスのエネルギーを伝える

　長い間、彭麗媛さんは公益活動の事業にも貢献して来ました。中国赤十字会の慈善公演の舞台でも、四川大地震の現場でも、彼女はいつも美しい歌声で、災害に見舞われた人々の心を癒してきました。

　また、1999年には、彼女は長年の貯金を寄付し、故郷に農村小学校を建てました。自分の母校である鄆城第一中学校にも授業棟を寄付しました。最近、彭麗媛さんは音楽舞台から少しずつ遠ざかっていますが、公益事業には、より一層の時間と力を注いでいます。

　2011年、彼女はWHO・世界保健機関のエイズ予防・治療親善大使を託されました。国連の関係者は、彭麗媛さんを「親善大使」に選んだことについて、その影響力やイメージもさることながら、公益事業を心から愛し、あきらめずに粘り強く続ける精神を持ち合わせていることが大きかったと説明しました。

新たな役で新たな舞台

　近年、彭麗媛さんは習近平国家主席の夫人として外交の舞台で活躍しています。2013年3月、習近平国家主席の初外遊に同行した彼女に内外からの注目が集まりました。 "優雅で、上品"、"とてもつりあっている"との声が絶えず聞かれます。

　また、彼女が身に着けた洋服やバッグも検索サイトで人気を集め、すぐ売り切れ状態になるということです。

　ロシアで開かれた「中国旅行年」のイベントでは、プーチン大統領が自ら彭麗媛さんへ花を贈りました。多くの海外のメディアも、こう賞賛します。「彭麗媛さんは優雅で物静かな雰囲気を持ち合わせている。まさに中国の新しい名刺のようだ」。

番組で紹介した曲

1曲目～　父老郷親（故郷の人達）

　歌詞

　私は小さな村で育った

　そこには私の故郷の人がいる

　たくわえた髭に多くの物語があり

　微笑みにもお国なまりが溢れる

　愛しい故郷の人々よ

　木が千尺にも伸びても

　その根が忘れられない

2曲目～　白雪（白い雪）

　歌詞

　金色に輝く太陽、青い空

　白い雲の中

　仙女が現れた

　彼女は手元の鞭を振って

　白い雲を追う

3曲目～　白髪親娘　（白髪の母さん）

　歌詞

　母さん、母さん、白髪の母さん

　あなたは村の出入り口で私を待っているの？

　母さん、母さん、白髪の母さん

　私は遥か遠いところ

　黄昏の風が冷たい

　早く帰ろう

4曲目～　红莓花儿开（木苺の花が咲く）

　歌詞

　野原の小川のそば

　木苺の花が咲き誇る

　私はあの少年が大好き

　でも、彼に告白できず

　この胸の内を

　伝えることができない