音乐
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ナビゲーター 黄競
11月に入り、日に日に秋が深まっています。外を歩いていると、秋風も、心地よさから少し肌寒く感じるようになりました 。街路樹の鮮やかな紅葉と金色の銀杏の葉は晩秋の知らせを告げています。今回の中国メロディーは中国少数民族の秋の祝日と音楽・北方地方編をご紹介しました。
楽しいイードアルアドハー
中国西北部の新疆ウィグル自治区と寧夏ホイ族自治区は中国のムスリムが最も集中して住んでいる地区です。毎年イスラム暦の12月10日に盛大な犠牲祭・イードアルアドハーが行われます。今年は10月15日です。
この日の早朝の礼拝は一年中で最も重要な礼拝とされています。すべての成人した男性たちが、みんな正装してモスクに集まりイードに参加する姿は非常に壮観なシーンです。新疆カシュ地区の有名なエテガルモスクでは、この日イードに参加するムスリムが数万人に達します。イードが終わった後、樂師たちが楽しい祝日音楽を奏で始め、みんながこの音楽に合わせて、情熱溢れるサマン踊りを踊ります。
一方、女性たちは祝日の数日前から様々な準備を始めます。油で揚げた食べ物やお菓子を用意して、訪れてくる親族と友達をもてなします。祝日は主婦たちが、家のきりもりと料理の腕前を競う会となります。
祝日の期間中は、人々が祝福しあい、歌い踊り、あちこちに楽しい雰囲気が溢れています。
ホジェン族の鹿神祭り
中国東北地方の三江平原に暮らすホジェン族は中国少数民族の中で最も人口が少ないとされています。勤勉で勇敢なホジェン族は、昔から漁業や狩猟を主な生業としてきました。
旧暦の9月9日はホジェン族の鹿神祭りです。この日にホジェン族の人々は総出で、部落の祈祷師・サマンに率いられ、伝統的な鹿神踊りを踊ります。鹿神踊りは虎の神様を祭り、狩猟の成功と大漁を祈願する踊りで、鹿神踊りを踊ることから、この名前が付けられたそうです。
ダフール族の千灯祭り
東北地方の嫩江地域は川が多く、肥沃な土地で知られています。ダフール族の人々は代々、この水と緑に恵まれた牧場で暮らしています。
旧暦の10月25日はラマ教最大の宗派である黄教の創始者・ツォンカパ氏の命日です。黄教を信仰するダフール族の人々は、この日に様々なランプを燃やして、ラマ寺でツォンカパ氏を祭ります。この千灯祭りで使うランプは、人々に幸福をもたらすといわれています。
満州族の頒金祭
東北地方の遼寧省に暮らす満州族は旧暦の10月13日に伝統的な祝日「頒金祭」を祝います。満州族は悠久な歴史を持つ北方民族で、古くは女真人と呼ばれていましたが、1635年旧暦の10月13日に、女真の各部落を統一したヌルハチが自らの民族名を満族と改名しました。その後、満州族の人々は毎年10月13日に様々な祝賀イベントを行い、この祝日を祝います。
番組の中でお送りした曲
1曲目 古尔邦节(イードアルアドハー)
作曲者・海青青が、ホイ族の人々がイードアルアドハーを祝う情景を描きました。
イードアルアドハーが来た。
イードアルアドハーが来た。
ママと姉さんがお菓子を作り、
パパと兄さんがモスクで礼拝する
楽しい祝日よ
みんな早くモスクでイードに参加しよう
2曲目 烏蘇里船歌(ウスリー川の船唄)
ホジェン族の民謡を元にアレンジしたものです。
歌詞
ウスリー川の流れは長く長く、
青々とした川の波がうねる。
ホジェン人が漁網千枚を投げ、
川を多くの船が埋め尽くし、帰る
3曲目 忠実心児想念你(忠実な心はあなたを思う)
ダフール族の恋歌を元にアレンジされました。
歌詞
川の畔から歌声が流れると
私は急いで駆けつけた。
貴方が歌っていると思ったの。
私は食事ものどを通らず、
忠実な心は貴方を思う。
4曲目 望祭山 (望祭山)
満州族の人々の故郷への真摯な愛情を表しました。歌詞に出てくる長白山は、中朝国境に位置する東北で最も高い山として知られています。
歌詞
天地の間に長白山が高くそびえ、
長白山の麓に黒竜江の水が滔々と流れる。
白い山と黒い水が勤勉な人々を育てた。
故郷の恩恵は永遠に忘れられない。
中国メロディー、来週は中国少数民族の秋の祝日と音楽・南方編をお送りします。
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