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ナビゲーター 黄競
秋分の日が過ぎました。 北京は空が青く澄み、秋風が爽やかな季節です。また、天高く馬肥ゆる収穫の季節と言われ、田舎では稲刈りや、ぶどう、リンゴなどの、秋のたわわな果実の収穫の時期が始まりました。今回の中国メロディーは豊作をテーマに、中国各地の豊作を祝う音楽をご紹介しましょう。
稲穀が香る中原大地
中国の中部にある河南省は黄河中下流の肥沃な地域に位置するため、昔から重要な食糧生産地であり、中国の重要な穀倉地帯とされています。毎年、稲が黄金に色付く時、晴れた空の下、広々とした中原大地はまるで金色の絨毯のように覆われます。畑では農家が張り切って収穫を行い、穀物が脱穀場に山積みになります。秋風が吹き稲穀が香り、あたり一面が豊作の風景です。
豊作の祝日
春は花が咲き、夏には果実が成長します。そして秋は果実が成熟し、収穫を迎える季節です。成熟と収穫は世界のどの国の人々にとっても喜ばしいことでしょう。ですから、豊作を祝う日は世界各国のすべての人の祝日となります。
チベット族の豊作祭り・望果節
中国南西部のチベット高原に暮らすチベット族の人々はチベット暦の8月に豊作を祈る祝日・望果節を行います。望果節にはすでに1000年以上の歴史があります。決まった日付はなく、農作物が熟した時に行ないます。チベット自治区の山南地区では毎年、裸麦と小麦が黄金色になると、刈り取る直前に村の人々はさまざまなイベントを行い豊作を祝います。人々はチベット芝居を楽しんだり、親戚を訪ねたり、友人たちと集ったりして、あちこちで祝日のムードが溢れます。
朝鮮族の豊作祭・秋夕
中国東北地方に住む朝鮮族は毎年旧暦の8月15日に秋夕(しゅうせき)という祭日を祝います。秋夕は、本来、豊作を祝う農家の祝日で、今は祖先を祀ったり、墓参りをはじめとする行事が行われる重要な祭日となりました。朝鮮族には「5月の農家、8月の神様」という諺があります。農家は、5月は田植えで忙しく苦労し、8月にようやく豊作の喜びを迎え、みんなが神様のように幸せで嬉しいという意味です。
番組の中でお送りした曲
1曲目 唱起豫调庆丰收(豊作を祝う小唄)
曲は河南省の農民たちが地方劇・豫劇の小唄を唄いながら、豊作を祝う楽しい場面を生き生きと表現しました。曲の中のチャルメラの音色は人の声と良く似ているため、まるで楽しく歌っているような表現が楽しめます。
2曲目 豊収的喜悦(豊作の喜び)
唄はチベット族の歌手・ロルンノンブです。ロルンノンブの音域は非常に広く、高らかなテノールから低く沈むバスにかけての響きを自由自在に歌いこなすことができます。
3曲目 苹果丰收(リンゴの豊作)
この曲は朝鮮族の民謡です。軽快なメロディーで、豊作の季節に娘たちがリンゴ狩りをする楽しい場面を生き生きと表現しました。
歌詞
美しい虹が
空にかかって
その七色は鮮やかに輝いている。
たわわに実るリンゴよ
豊作の便りを伝える
稲が豊作、リンゴが豊作
なんと素晴らしい豊作の風景
4曲目 丰收渔歌(豊作大猟歌)」
曲は有名なバイオリン作曲家・李自立教授が1973年に広東省東部、福建省南西部の間で流行した民謡を元にアレンジしたものです。漁師たちが大猟を祝いながら漁港へ帰る時の喜びを生き生きと表現しました。
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