清華大学当代国際関係研究院の主催による「第3回世界平和フォーラム」が21日に開幕し、招きに応じて出席した鳩山由紀夫元首相は講演の中で、「日本は中日間の四つの基本的政治文書に従って、関係改善に努力すべきだ。安倍政権は歴史の事実に直面する勇気を持たなければならない」と訴えました。
鳩山氏は、中日関係の現状を憂慮していると話した上、「日本の政府が日中国交正常化の原点をもう一度見つめなおし、歴史の事実をしっかりと振り返ってこそ、未来が切り開かれる」と強調しました。
また、中国の楊潔チ国務委員が開会式での講演で、「中国はこれからも四つの基本的政治文書にしたがって、中日関係を発展していく」と表明したことに対し、鳩山氏は「日本側も日中共同宣言をはじめとする共同文書に従い、日中関係を改善するための努力が必要だと思う」と呼応しました。
鳩山氏はまた「境がなくなり、互いに学びあい、共存共栄の関係を築くことこそ両国関係の理想的状況だ」と話し、「私の東アジア共同体構想の中では、中日関係が核である」と話しました。
さらに、中日米の三国関係のトレンドに関する記者の質問に対し、鳩山氏は中米首脳が合意した「新しいタイプの大国関係」をプラス的に評価し、「中米の協力的関係が良いことだ。日米関係がいま、中米関係よりも絆が強そうに見えるが、アメリカは将来的に中国にシフトしていくことを考えると、日本は中国と協調関係を築くことが大事だ」と訴えました。
なお、2012年に創設された「世界平和フォーラム」は、中国で唯一の民間組織の主導で発足したハイレベル安全保障フォーラムです。20数カ国のメディア74社を引き付けた第3回フォーラムは、22日まで開催されます。(王小燕)
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