ドキュメンタリー番組『舌尖上的中国2』は中国で大ヒットしています。この番組は、グルメは郷愁や家族愛と深く関わっていることを描いています。26日付の『日本新華僑報』では、「中日交流史上、グルメは重要な架け橋とルートとして、両国国民が相手国を理解する上でもっとも直観的で意義深い素材を提供している」としています。
グルメは中国文化が外国との交流を行う重要な内容です。中国人のいるところには、中華料理店があります。料理店の看板にある漢字とメニューは多くの外国人にとって中国への初印象となります。昔海外にでかけた中国人は包丁、散髪はさみ、ハサミを使う職業に従事することが殆どでした。今日、およそ5000万人もの華僑が世界各国にいます。これらの人々は、中国のグルメ文化を世界各地に伝え、中国文化の対外交流が促進されています。
日本においても、「中華料理」という4文字は有名ブランドとなっており、日本国民生活になくてはならないものとなっています。在日中国人は中華料理を作ることができるだけでなく、中華料理専攻の日本人料理人も大勢います。昔、日本にある中華街の中華料理といえば、主に広東料理でした。長崎新地中華街にある中華料理の多くは福建料理です。ここ数年、中国の東北地方から日本を訪れた中国人がますます多くなるにつれて、東北料理の店が多くなってきています。
四川料理の父と呼ばれる陳建民(1919年――1990年)さんはNHKのグルメ番組で四川料理の魅力を見せ、大ヒットしました。陳建民さんは1966年、東京で恵比寿中華料理学院を設立し、中国のグルメ文化の日本での普及に大きく貢献しました。日本語で「マーボ豆腐」、「ホイコーロー」、「チンジャオロース」などの料理名の発音は中国語とほぼ同じです。NHKが2003年に放映したテレビドラマ『麻婆豆腐の女房』に登場した人物の原型は陳建民とその息子の陳建一だったのです。このことからも、中国のグルメが日本で喜ばれていることが分かります。
一方、日本料理は日本文化が対外交流を行う重要な内容でもあります。現在、中国の北京、上海、広州などの大都会には日本料理店が多くあります。当然のことながら日本料理も中国で多くの人々に愛されています。その原因は3つあります。まず、日本料理は米と麺類を主食とし、しかも同じ箸を使っていることから、中国人にとって受け入れやすいこと。それから、異国文化を体験してみようという意欲からまず日本料理を選びます。三番目は、中国人の日本料理への印象は健康で、栄養があり、おいしいということです。このバランスの取れた料理は健康第一をモットーにする中国人を引き付けています。
「民は食を持って天となす」とよく言いますが、食には人間の感情が多く潜んでいます。中国人にしても、日本人にしてもテーブルを囲んで感情を交流しあうことが好きです。中華料理と日本料理は両国国民の相互理解を深める絶好のプラットフォームです。政治的交流と経済交流が難航している時期こそ、グルメは中日交流を行う最高の窓口ではないでしょうか。(Yin、kokusei) 国際・交流へ
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