「何度も義烏に来てます。よくこの家で社長一家とパーティーするんです。みんないい人で、食事中も楽しさでいっぱいです。この楽しさがビジネスに表われるんですよ」
ヤン・ヴォンドラセクさんは、チェコのビジネスマンです。毎年中国浙江省の義烏市に4回も5回も来て、ビジネスのパートナー、「新光アクセサリー」の社長の家にもよく招かれます。義烏の装飾品業界のトップ企業である「新光アクセサリー」は、製品のほとんどが海外向けです。この30年間に義烏は、ヘアピンやストロー、ボタンといったあまり目立たない雑貨から始まり、今や世界最大の雑貨市場に成長しました。現在、義烏の雑貨市場には、21万の業者と170万種の商品があります。
しかし、2012年は、義烏の海外販売業者にとっては楽ではありませんでした。今日の中国レポートは、中国の対外貿易の状況について、浙江省の義烏市からお伝えします。
記者「今年の景気は去年より良くなりましたか?」
業者「いや、良くはないね」
記者「経済危機のせいで?」
業者「そう、悪くなったな」
記者「厳しいですか?」
業者「国内はそんなに影響がないが、海外貿易が影響を受けているね」
海外からの発注の減少は、義烏の数十万におよぶ貿易企業に大きな圧力になりました。義烏のこの状況は、中国の海外貿易に対する国際金融危機の影響の縮図です。今年11月までの中国とヨーロッパの間の貿易額は4.1%減少し、アメリカやASEAN、ロシア、ブラジルなど新興経済国との貿易も減少しました。これについて中国の陳徳銘商務相は、「国内外の厳しい環境は中国が直面している最大の問題だ」とし、「海外貿易伸び率減少の主な原因は、国内外の厳しい環境だろう。国際金融危機が深化蔓延したこと、特に、欧州債務危機がヨーロッパの消費に影響したことなどだ」と指摘しました。
中国の対外貿易が寒い冬をいかに脱出するかについて、中国国際貿易協会中米欧研究センターの何偉文主任は、「外部の危機に明らかな緩和が見られない以上、自らのモデル転換が当面の急務だ」とし、「従来の市場は、やり方を工夫して、市場へ進出する強度をレベルアップしていかなければならない。現地の販売市場に積極的に参入し、現地で販売ネットワークを作ることだ。企業自身については、対外販売とモデル転換を融合することであり、中でも最も重要なのは、従来の低レベルの加工段階に留まらないことだ。この点が改善できれば、長期の発展にとっては大いに有利になる。だから『危険』の『危』を『機会』の『機』に変え、自分が上に向けて発展する原動力にしていくことだ」と語りました。
今年10月までの義烏のクリスマス用品の輸出は4割以上成長しました。経済に厳しい冬が続く中、中国の対外貿易企業は絶え間なく改革と努力を続けながら生命力を保ち、春の到来を待ち受けています。(白昊、大野)
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