第6回中日省エネ・環境綜合フォーラムがこのほど北京の人民大会堂で開かれました。フォーラムで中日双方は51件の省エネ・環境保護協力プロジェクトに調印しました。そして中国の李克強副首相と日本の枝野幸男(えだのゆきお)経済産業大臣がフォーラムに出席して講演し、省エネ分野における協力に努めることを表明し合いました。
中国は日本にとっては最大の貿易パートナーで、2010年の両国の貿易額は約3000億ドルに達しました。そして、日本からの中国への直接投資額はあわせて700億ドルでした。李克強副首相は、これについて「ここ数年、双方の経済協力と貿易は盛んになり、省エネ分野における両国の協力は絶えず強化されてきた」とのべたあと。「両国政府は一連の省エネ・環境保全協力協定に調印し、循環経済や建築での省エネなど分野でいくつかのテストプロジェクトを実施し、人材の育成や技術交流を進めてきた。現在、両国の省エネと環境保全の協力は良好な段階に入り、経済協力と貿易の新しい成長ポイントになったと言える」と述べました。
フォーラムで双方は、51件の協力プロジェクトに調印しました。これらプロジェクトには、省エネ基準制度の整備、火力発電の効率向上、半導体照明の基準化、海水の淡水化、スマートシティの建設汚泥の無害化処理などが含まれており、天津市、重慶市、湖北省など地方の政府、企業と日本の地方政府、企業の間の協力と両国の研究機関の協力が含まれています。
枝野経済産業大臣は省エネ分野における日本の方策と革新を説明した上で、この分野における中国の課題解決を支援するとして「今年の調印案件は昨年の44件を超える過去最多の51件となりました。スマートコミュニティ分野に関する案件も増えており、このことは中日間の省エネ環境分野のビジネスが多様化し、また、進化していることの証左であり、まことに喜ぶべきことと思う」と話してます。
李克強副首相は、これについて「中日両国は戦略的な見地から、長い目で問題を考え、省エネと環境保全協力で新たな突破的進展を推進していくべきだ。それにはまず、政策対話を強め、発展様式と省エネ・環境保全の政策実施での経験を交流し、エネルギー問題の協商を密接にし、エネルギー消費国の利益と世界のエネルギー安全を守るべきだ。第二に、重点プロジェクトを確実に実施し、先端技術を有し効率のよいプロジェクトへの資金援助を増やし、循環経済のテストケースの建設を推進すること。さらには、技術的成果を共有し、両国の企業や科学研究機関が協力して技術開発を行うことを奨励し、中国市場の強みと日本の先端技術とを結びつけるべきだ。今後、中国側はこの面における両国の協力に対する支援を拡大していく」と強調しました。
李副首相はまた、「中国は、知的財産権の保護を一段と強化し、双方の企業と科学研究機関が協力を通じて、技術開発を進め、地元の状況を踏まえ、省エネ・環境保全の製品技術サービスの本土化を推進し、日本の新エネルギーと産業技術の開発機関が中国で省エネ・環境保全のテストプロジェクトを実施することを歓迎する。また、双方の人的往来と技術交流の拡大をも歓迎する」と述べました。
中日省エネ・環境綜合フォーラムはこの分野における両国協力の重要な場であり、対話のシステムです。2006年からこれまで6回に渡って行われ、120もの協力プロジェクトが調印されています。
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