国連のパン・ギムン事務総長は19日、インドネシアのバリ島で、「アジアの実力と影響力が絶えず拡大するに従い、アジア、中でも東南アジア諸国連合（ASEAN）が当面の国際問題の解決で重要な役割を果たすことを、世界が望んでいる」と述べました。

　パン・ギムン事務総長は、第4回ASEAN・国連サミット終了後の記者会見で、「国連は、持続可能な発展、気候変動、食料とエネルギーの安全保障など多くの地域と世界の問題において、より国際化したASEANとの協力を強化する準備を整えた」と述べました。

　今回のサミットの重要な成果の一つは、ASEANと国連が全面的なパートナーシップに関する共同宣言に調印したことです。これについてパン事務総長は、「これは国連とASEANの協力を深める重要な基盤だ。国連とASEANがより緊密なパートナーシップを結ぶことは、現在の世界が直面している危機の解決にとって重要な意義がある」と述べました。

　また、ASEANが2015年までのASEAN共同体の設立を計画していることについて、パン事務総長は、「ASEANは共同体建設で注目される成果を上げたものの、多くの困難に直面している。そのうち、際立っているのは、加盟国間の発展が不均衡なことだ。しかし、目標の実現は楽観視している」としました。（董燕華、大野）国際・交流へ