夫婦で製茶中のお宅にお邪魔したとき、山奥から摘んできた香り高い茶葉を嗅いでみました。その茶葉で作られるお茶の値段は、なんと「1斤3万元」(500gでおよそ37万円)と聞き、ビックリしました。まさに「天価」(天まで高騰する価格)ですね。
ここ数年、お茶が贅沢品になりつつあります。1万元単位の値段はもはや珍しくはありません。それでも買う人があとを絶ちませんが、それは多くの場合、贈答用です。
どこの国でも贈答品は欠かせないものです。中国では、贈り物には、お酒が多かったんですが、体に良くないということで、近年、健康に良いお茶が多くなってきました。お茶は元々そんなに高価なものではありませんでしたが、値段が上がることは、売る側と贈る側の両方にとって都合の良いことなのかも知れません。50元のお茶と500元のお茶を贈るのでは、気分が違います。中身が一緒であってもです。
そこで、1万元、3万元のお茶が堂々登場というわけです。
数年前に、兄の家で初めて西湖龍井茶を飲んだとき、「お茶が大好きな友人からいいお茶をもらったわ。500g、500元もするのよ。友人はお茶にこだわっているから、500元以下のものは飲まないんですって」と、お姉さんが言ったのをはっきりと覚えています。その時の西湖龍井は、独特な艶のある扁平な形で、少し黄色味を帯びた緑色、全く均一の長さで本当に綺麗でした。このようなお茶は、いま1万元になっているかもしれません。あの時飲んでよかったです。(文章:王秀閣)
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