このほどリスナーの梯栄子さんは、短期留学で北京を訪れ、北京放送・中国国際放送局へも来てくださいました。リスナーの生の声を聞くべく中国語の学習などについて伺ってみました。
実は梯さんは5年ほど前から、中国語講座の卒業テストに積極的に参加されています。毎回、筆記、朗読、作文の三つの部分をそろえて提出し成績も上々です。採点する時はいつも丁寧な解答に感心しています。
卒業テストの提出にあたって、どんな準備をしているのか詳しい取り組みについていろいろ聞かせてもらいました。
実は毎年いただいている解答には、全て完成している方が少なく、特に作文と朗読の提出率が低いです。「そんなに難しく考えず気軽に挑戦してほしい」といつも残念に思っています。
梯さんの言葉が皆さんへの励ましにもなることを期待しています。
梯さんの話をまとめました。
1. 中国語の勉強は生きる糧
Q:梯さんにとって中国語を勉強することは?
中国へ行って一言しゃべれたら楽しい思い出になるかなというつもりで、中国語の勉強を始めました。そうしたら、どんどん意欲が湧いてきて、いつの間にか10年ほど経ちました。勉強していくうちに、また欲が出てきて、今はもう、生きる糧みたいになりました。
2. 翻訳は調べることと、文の流れに沿うこと
Q:テストで最も難しいのは?
翻訳の部分が難しいです。日本人の訳し方では、中国人が考えている意味とかけ離れてしまう恐れがあるからです。解答する時は、とにかくひたすら調べました。一字一字丁寧に調べるようにしています。
辞書の説明では、文章でのニュアンスとちょっとかみ合わない日常用語があったら、ストーリーのある文章や本などを引っ張り出して調べて、その意味合いを確認します。
センテンスの場合は、長いものや構成が複雑なものがあります。テキストのものとはぜんぜん異なっていて、新しい単語の意味を全部調べても理解しにくいものがあります。そのときは、文の流れで日本語にしています。
3. 本番の収録まで黙読、内容の把握そして繰り返し練習
Q:朗読はどんな準備を?
本番の収録に入るまで、いくつかの段階に分けています。
まずは目で読みます。それから内容の把握に力を入れいます。これを踏まえて、講座で説明されたことをイメージをします。さらに、どこで区切れば良い文章ができるかと考えます。
最後は何度も何度も繰り返して朗読し、暗記できるほど読んでいます。
日本人の発音が低いのに対して、中国語は高いです。普通の姿勢のままですと、声が低くて中国語が暗く聞こえます。本番の時は、かん高い声になるまで、高く出します。それから、口角をできるだけ高く上げて声を出し、綺麗な発音にしています。
4. 四声の確認は留学生に 準備作業は一ヶ月ぐらい
Q:特に気をつけている部分は?
文章が第三声からはじまると、とても読みにくくなる感じです。なるだけ、低い部分を低く下げるように練習します。また、第四声も、正しく発音したつもりだったのに、下がるところが下がりきれず、軽声になったりしてしまうのです。
何度も練習した後、留学生に聞いてもらって弱いところを指摘してもらいます。それから勉強しなおすという作業の繰り返しです。
この作業を続けているうちに、締め切りまでだいたい一ヶ月以上かかります。
5.筆記は一気には完成できず
Q:筆記テストはどんな準備を?
初めは広告の裏側に書いたりして、清書しますがまだ間違いがあります。回答用紙上でも消しては書いたりして、5回以上は直します。
6. 今年度の卒業テストの提出の方々へのメッセージ
とにかくくじけないことです。難しいと思ってさじを投げてはいけません。
まず、ここから取り掛かってみようかなという軽い気持ち、リラックスした気持ちで始めると、「もしかしたら、できそう」という気持ちになります。これが一番の方法ではないかと思います。例えば、作文から取り掛かってみようとか、朗読からというように、気軽に始められると思います。
学校の試験問題を回答するときのように、緊張した気持ちを持つと続きません。
自分としては、筆記、作文そして最後に、緊張しながら録音して送っています。
梯さんへのインタビューでした。これから、今年度の卒業テストのを提出する方、また、これからの卒業テストに参加する方の参考になることを願っています。ぜひ頑張ってください。(朱丹陽 吉野綾子)
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