フートンに住む外国人は、隣の中国人と仲がいいです。中国人と外国人が立ち話をする風景がフートンでよく見られます。
鄭さんはフートンの果物屋さんです。買い物に来る外国人が多いことに慣れた鄭さんは喜んで声をかけます。
「礼儀の正しい外国人ばかりです。来るたびに挨拶してくれますね。ちゃんと中国語で「ニーハオ」と挨拶するの。時にはおしゃべりすることもあります。」
菊児フートン周辺の個人経営の旅館にも外国人がよく泊まりにきます。ここの旅館の値段はそれほど高くなく、若い店員は誰でも英語がぺらぺらです。
ここの旅館に泊まるイギリスからの観光客、クリストフーさんとそのガールフレンドに出会いました。クリストフさんは北京のフートンや、周りの環境をとても気に入ったようです。
「ここの旅館はとてもサービスがいいです。国籍に関わらず、親切にしてくれます。そして、値段がやすい。」
中国の改革開放につれて北京は、高いオフィスビルがどんどん建設されている一方で、古くから残っているフートンもよく保存しています。北京市は都市建設の中で、古い横丁の集まるところの建物に対し、建物の高さ制限をし、古いフートンでは勝手に建物を取り壊すことも禁止するなど、古都保存の措置を講じています。
菊児フートンのようなフートンは、北京には千箇所以上あります。こうしたフートンは、景勝地のように入場券が要るのではなく、ゆっくりと宿泊し北京という町を味わうことができるので、外国人が北京を理解する窓口とでもなっています。
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