海に面していなくても、北京には刺身が食べられる店がたくさんありますが、あのおいしそうで、見た目も美しい刺身はどのようにして一匹の魚から刺身に変わったのでしょうか。先日、北京で行われたマグロの解体ショーで、捌かれていく過程を初めてみました。
場所は北京の繁華街にあるホテル、長崎県水産品中国普及促進会のイベント会場。ステージに上がっているのは長崎沖で獲れた本マグロ。何種類かあるマグロの中でも、一番刺身がおいしいことで知られているそうです。水揚げされてから会場に運ばれるまで、まだ24時間も経っていない新鮮さ。
解体ショーは長崎鮮魚の輸入を手がけている浙江遠洋漁業集団の曽波さん(高級スーパー部総経理)の進行で行われました。曽さんは日本語がたいへん流暢で、魚のこともたいへん詳しいのです。司会と説明をする傍ら、時折会場から出る質問にもてきぱきと答えていました。
曽さんの説明では、目の前のこのマグロ、魚齢5歳、重さ50キロ。市場価格で見積もると、3~4万元(日本円では36~48万円ほど)の値段になるということです。
内陸部生まれの私は、子供の頃、豚の解体や鶏などの家禽をしめたり、川魚をさばいたりする現場を良く見ていました。人間が動物から大事な食べ物を摂取させてもらう行為ですが、マグロの解体ショーは「ショー」がつくだけあって、アートそのものでした。
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