中国では6月末から7月初めが卒業シーズンです。卒業生は恩師や仲間たちとの別れを惜しみつつ、旅立ちの時を迎えます。今回の中国メロディーは卒業と青春に関わる音楽を楽しみましょう。

　卒業の賛歌

　私たちはここから旅立つ

　遠いところへ

　私たちが明日へ向かって歩き出す時も

　昨日を忘れることはない

　昨日を振り返り

　青々と茂る日々

　酸っぱい時や

　芳しい時を経て

　出会い、知り合い、分かり合う

　これは有名な現代詩人・汪国真の詩「卒業」です。中国では「卒業」と聞くと、多くの人がこの詩を思い浮かべます。その「山間の川のように清らかで澄みきった詩は多くの卒業生の心を打ちました。この詩は、過去と別れを告げ、今を大切にし、未来の新生活へ向かう卒業生の心情を生き生きと綴った卒業の賛歌です。

悔いのない青春

　「那些年我们一起追的女孩（あの頃、君を追いかけた）」は2013年中国の台湾で上映された青春映画です。男子高校生・柯景腾が悪友たちと一緒にくだらないいたずらで授業を妨害します。そこで担任教師は優等生の女子生徒・瀋佳儀を監視役として柯景腾の後ろの席に座らせました。瀋佳儀はクラスのすべての男子生徒にとって憧れの存在でした。柯景腾は、必死に勉強することで瀋佳儀にアプローチします。二人は卒業後、一つの小さな誤解から違った道を歩むことになります。

　この映画を見て、高校時代の切ない片思いを思い出す人も多いでしょう。また、二人は手さえ繋ぎませんが、心は強くつながっている、そうした心の絆が描かれます。こういう初恋の思い出、あなたにはありますか。　　　

　もし、誰かを長い間好きになったら、ずっと一緒にいられるかどうかは別として、最も大事なことは恋をしているその過程です。自分をより磨くために絶えず努力することではないでしょうか。こういう青春を過ごしたならば、きっと後悔はしないでしょう。

未熟な中学時代

運動場が雨に濡れて

私を恥じる

いつ一人になるのか

隠れて壁の隅でこっそり泣いて

私の憂鬱

誰が私のことをわかってくれる

愛とは何か

私は知らない

私は永遠とは何かわからない

私は自分が誰かわからない

　これは人気歌手・李健が作った歌「中学時代（中学時代）」です。少年少女の孤独を生き生きと綴った歌詞は、人々の記憶を中学時代まで遡らせます。歌の中で、憂鬱で、敏感な中学生は未来と自分自身が茫然として、まるでアンデルセンの童話の「みにくいアヒルの子」のように不安を抱えています。雨にぬれる運動場、隠れて壁の隅でこっそり泣いている姿、憂鬱の私という歌詞は人々の中学時代の陰の部分の記憶を呼び起こします……

番組の中でお送りした曲

1曲目　想把我唱给你听（私を君に歌い上げたい）

　この歌は人気歌手・老狼と王婧がデュエットした学園ラブソングです。

歌詞：

　私を君に歌い上げたい

　花のように美しい時に乗じて

　花よ　思いきり咲き誇ろう

　あなたの歳月と私の枝を飾ろう

　誰があなたに取って代わるのか

　若いうちに思い切り愛そう

　最愛の人よ

　道のりは遠いけれど、私達は一緒に歩こう

2曲目　那些年（あの頃、君を追いかけた）

　この歌は映画「那些年我们一起追的女孩（あの頃、君を追いかけた）」の主題歌「那些年(あの頃)」です

歌詞：

　始まりの頃に戻ると

　記憶の中にある　君のまだ大人になっていない顔

　僕らはとうとうこの日を迎えたね

　机に貼った古い写真

　数え切れない思い出がつながる

　今日少年の僕は少女の君との最後の約束に向かうよ

3曲目　中学時代（中学時代）

　この歌は人気歌手・李健が作ったもので、多くの中学生が未熟な少年時代から青年時代へ進む過程において成長していく心を描いています。

運動場が雨に濡れて

　私を恥じる

　いつ一人になるのか

　隠れて壁の隅でこっそり泣いて

　私の憂鬱

　誰が私のことをわかってくれる

　愛とは何か

　私は知らない

　私は永遠とは何かわからない

　私は自分が誰かわからない