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チベット族の結婚式

2010-11-19 10:50:57     cri    

旅行・文化へ

 夏のラサは緑に覆われ、旧市街の八廓街(バルコル)ではお経が書かれた織・経幡は風にはためき、てがしわの枝やバニラ、ツァンパ、バタ、チーズなど、めでたい日や祭日に欠かせない供え物を燃やした煙があたりを包み、小鳥のさえずりが聞こえ、花の香りが漂っています。夏は結婚式が行われるめでたい季節です。

 この日、卓嘎さんの家はにぎやかで楽しい雰囲気に包まれています。卓嘎さんの娘は嫁に行くのです。一家は朝早くに儀式を行います。山神や家の神に線香を上げ、これから新しい人生の道を踏みだす娘を守ってくれるようお祈りします。そして、家族の中から、夫と子女が揃いまじめで顔たちが綺麗な既婚女性2、3人を呼んで、花嫁に髪を結います。

 花嫁が家を出る前に、お姉さん、あるいは女性の年長者によって、別れを告げる言葉を読み上げた後、父親、あるいは家族の年長者が、世間との関係や、舅と姑をよく世話すること、隣と仲良くすること、夫婦互いに尊敬し、愛すること、節約し、家事を上手に切り盛りすることなど結婚生活の心得を言います。非常に感動する場面です。

 花婿の家に着いてから花嫁を同行する家族の中の年長者はベルトを花婿に送り、花嫁のお兄さんは自らこのベルトを花婿の腰に締めます。その後、持ってきた花嫁の服装を一枚一枚出して見せます。

 その後、花嫁と花婿を祝福し、新郎の家族に挨拶します。

 午後2時になって、結婚式が正式に始まりました。

 花婿の名前は格桑達瓦と言い、花嫁は徳吉と言います。結婚式は伝統的なものに現代的な要素も含まれています。花嫁は赤色の民族服をまとい、トルコ石や珊瑚などの飾り物をつけて、おっとりしてとても美しいです。花婿は青色の民族服をまとい、元気に、お客さんに挨拶をします。

 お客さんたちは新婚さんに白いハーダーを送り、裸麦の酒をささげ、祝福しました。

 結婚式の場で、一番活躍なのは、好運を祈る人です。これは昔から伝わってきたならわしです。卓瑪さんは今年25歳ですが、先輩に教わって、伝統的な祝辞を習いました。彼女はよどみなく賛美の言葉を読みあげました。賛辞は魅力的なもので、人々の心の琴線に触れ、拍手が鳴りやみませんでした。彼女たちの賛辞によって、婚礼の雰囲気が楽しいものになりました。

 また、婚礼で忙しい人はお酒を勧める人です。お酒を勧めるのは白瑪央吉さんとその2人の友人です。3人はお客さんに酒を勧めながら、歌ったり、踊ったりします。いっそう盛り上がった雰囲気の中に、人々は心行くまで酒を飲みました。

 チベット族の結婚式には民族的地域的特徴があります。また、現代的要素も取り入れているため、時代の潮流にも乗っています。

 たとえば、花嫁を迎えに行くのは馬ではなく、乗用車を使い、披露宴はバイキング形式にし、結婚式が終わったら、新婚旅行をしたりしています。

 格桑達瓦さんと徳吉さんの婚礼は3日間続きましたが、4日目に花嫁に付き添った親戚や結婚式に参加したお客さんをもてなして、夜通しで、歌ったり踊ったりします。花婿の両親はその場で6弦琴を弾きながら、チベット族の民謡を歌いました。そして、新婚夫婦は歓喜のうずに飲み込まれ、改めてしあわせをかみしめました。(董燕華)

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